キズナ産駒、日本より先に海外でダービー制覇なるか-。5日にフランスで行われる仏ダービー(ジョッケクルブ賞、G1、芝2100メートル、シャンティイ)の出走馬と枠順が2日、決定した。

注目は13年の日本ダービー馬キズナの産駒ユズナ(牡3、C・フェルラン)の出走だ。ここまで4戦2勝2着2回。前哨戦のシュレンヌ賞は2着に敗れているが、オリビエ・ペリエ騎手とのコンビでG1初挑戦、ダービー制覇を狙う。15頭立ての5番枠からスタートする。

ユズナを所有するのはフランスのファッションブランド「シャネル」のオーナーで競走馬の生産者、オーナーとしても知られるヴェルトハイマー(ヴェルテメール)兄弟。名牝ゴルディコヴァや12年凱旋門賞でオルフェーヴルを破ったソレミア、13年の仏ダービー馬アンテロなどを所有するオーナーが、繁殖牝馬ユアゲームを日本へ送り、ディープインパクトの後継種牡馬であるキズナと交配させ、アイルランドで誕生したのがユズナになる。

仏ダービーは18年にディープインパクト産駒スタディオブマンが制しているレース。キズナ自身は13年に仏G2ニエル賞を制し、凱旋門賞で4着。産駒のディープボンドも昨秋にフランスへ遠征し、G2フォワ賞を制しており、血統的にフランス競馬との相性はいい。

今年の仏ダービーは仏2000ギニーとの2冠を狙うゴドルフィンのモダンゲームスが中心。シュレンヌ賞を制したアルアキームも出走し、ユズナは伏兵的な存在になるが、日本のファンにとっても見逃せない一戦になりそうだ。