米国の怪物フライトライン(牡4、J・サドラー、父タピット)が衝撃の走りでG1・3連勝を果たした。鞍上はファビアン・プラで勝ちタイムは1分59秒28。

昨年12月のG1マリブS(1400メートル)を11馬身半差、今年6月のG1メトロポリタンH(1600メートル)を6馬身差で制していた快速馬。今回は初めて10ハロンの距離に挑んだが、向正面でハナに立つと、後続との差を広げる一方。2着に入った今年のドバイワールドカップ覇者カントリーグラマーに19馬身4分の1差をつける衝撃の大差勝ちを決めた。6頭立てで、3着はブラジルでG1制覇の実績があり、北米移籍後に重賞2勝のロイヤルシップ。4着エクスプレストレインは今年3月のG1サンタアニタハンデキャップ覇者だった。

昨年4月のデビューで3冠競走とは縁がなかったフライトラインだが、戦績はこれで5戦無敗。5戦合計の着差は62馬身4分の3となった。最大目標はBCクラシック(G1、ダート2000メートル、11月5日=キーンランド)で、米国最強の座を狙うことになる。

ブラッドホース電子版は伝説となっているセクレタリアトの1973年ベルモントS(31馬身差勝利)を挙げて、その強さを評価。プラ騎手は「最後の直線を向いたとき、とてもいい感じだったので、少し仕掛けました。振り返ったときにどれだけ後続と離れているのかを見た後は手綱を抑えました」とコメントしている。フライトラインの走りを欧州のメディアも絶賛。レーシングポスト電子版は「バーイードより強い?」という見出しで衝撃の勝ちっぷりを紹介。タイムフォームは同紙独自のレーティングを143に設定。2位のバーイードの137をはるかに上回る評価を与えている。