絶対王者オジュウチョウサン(牡11、和田正)がラストランの中山大障害(J・G1、芝4100メートル、12月24日)へ向け、美浦トレセンでの調整を開始した。前日16日に千葉県の和田牧場から美浦の和田正厩舎へ帰厩。17日は早速、主戦の石神騎手を背に馬場入りしている。

角馬場の運動、その後の乗り運動を終えた石神騎手は「いいですよ。歩様もよかったです。落ち着きもありますが、うるさい仕草も見せていた。今回は前回の帰厩時よりも20キロ増えて戻ってきているし、前回よりも力強さを感じます。ベストの状態で出せるように調整していきたいです」と感触を語った。

東京ハイジャンプ翌週に中山大障害がラストランに決まり、前日16日には中山大障害当日に引退式を行うことも決まった。障害競走で活躍した馬の引退式実施は4頭目。「引退レースになることは先月決まっていましたが、引退式のことは昨日、教えていただきました。すごいですよね。バローネターフ以来42年ぶり…。僕(40歳)がまだ生まれる前の名馬ですから。平地、障害に関係なく、引退式を行う馬に携われることはなかなかないことだと思いますし、オジュウが引退式をできると聞いたときは本当にうれしかったです。無事に、というのはもちろんですが、やっぱり、オジュウと勝って終わりたいです。自分は騎手なので、騎手としては勝たせてなんぼというのはあります。そこはこだわっていきます」。1ヶ月半後に迫った大一番へ向け、強い決意を語った。