昨年4着の姉を超える。2戦2勝のラヴェル(牝2、矢作)が1日、阪神JF(G1、芝1600メートル、11日)に向けて1週前追い切りに臨んだ。Cウッドで6ハロン80秒9-12秒3の好時計。1年前、1番人気で4着に敗れた半姉ナミュール以上の結果を目指す。

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全身を大きく使い、弾むような脚さばきでラヴェルがCウッドを駆け抜けた。6ハロン80秒9という負荷の高い調教で、余力を残してフィニッシュした。福岡助手は「外を回って時計も出ていた。しっかりできてよかった」と評価した。

ハイレベルな一族の念願がかかる。3代母キョウエイマーチの血をつなぐ華麗なる牝系で、おばマルシュロレーヌ、おじバーデンヴァイラーをはじめ活躍馬が多く出ている。一方で阪神JFでは母サンブルエミューズが12年に2番人気8着、半姉ナミュールが昨年に1番人気4着と苦汁をなめてきた過去がある。

その血筋から確かな才能を受け継いでいる。前走のアルテミスSでは後方から最速の上がり33秒0で差し切った。現状で唯一ともいえる課題は発馬ぐらいか。福岡助手は「ゲートも練習して、少しずつ良くなっている。ばねがあって身体能力が高い。小倉でも勝っているし、回りの左右も問題ないと思う」と見込む。目指すは無傷の2歳女王。その潜在能力は天井知らずだ。【太田尚樹】