ばんえい競馬で史上4人目、現役2人目の女性ジョッキーとして10日にデビューした今井千尋騎手(22=今井)が、11日の帯広第9Rでホクセイサクラコに騎乗し1着となり、初騎乗から3戦目で初勝利を挙げた。コンビを組んだホクセイサクラコは、父の今井茂雅師の管理馬で、11月までは厩務員として世話をしていた馬。第2障害を先頭でクリアした後、最後の直線で2着馬にかわされたが、ゴール前で差し返した。1番人気に応え3連勝となった。

レース後、今井騎手は「最後までホクセイサクラコが頑張ってくれたので勝つことができました。ただただうれしいです。ゴールした瞬間はあまり勝ったという実感がありませんでした。毎レースまだドキドキしながら必死ですが、昨日よりは少し落ち着いて周りの様子などが見えるようになりました。先輩騎手からスタートから追っても障害は上がるので、あとは下りた後に一生懸命追うだけだとアドバイスをもらいました。今まで調教などでは馬の様子を見たうえでいろいろと考えて試してきました。レースでは他の厩舎の馬にも乗るのでその経験を活かし、馬に合わせて力を引き出せるようになりたいです。

今井調教師からは『緊張しすぎず自分が楽しんで乗りなさい』と言われていました。初勝利の報告を両親とも喜んでくれると思います。まずは次のレースに向けて一生懸命頑張りたいと思います」と、周囲に感謝し、初勝利の喜びを語った。

また、第6Rでは同日デビューの中村太陽騎手(20)がジェイスターで1着となり、4戦目で初勝利。「1着でゴールしたと分かった時は特別な思いでした。もっと多くの勝利数を重ねて先輩騎手に追いつけるようにこれからも頑張りますので応援よろしくお願いします」と初々しく答えた。

ばんえいでは、12月1日付で今井と中村のほか、小野木隆幸(39=大友)を合わせ3人の新人騎手が加わった。