ララクリスティーヌ(牝5、斉藤崇)が痛快な決め脚で重賞初制覇を果たした。道中は中団の前を追走。絶好の手応えで直線に向くと弾けるように伸び、1番人気のウインシャーロットを鼻差とらえた。今春の目標はヴィクトリアマイル(G1、芝1600メートル、5月14日=東京)。最高のスタートを切った。

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4角を回る時、先頭との差は約5馬身。しかも逃げているのは1番人気の強豪ウインシャーロットだった。それでも菅原明騎手は「届くと思った」という。その手応え通り、直線で一列外に持ち出されたララクリスティーヌはぐいぐいと伸びた。ラスト1ハロンでの差は2馬身。それが坂を上りきったところで一気に詰まり、ゴール寸前で鼻差とらえた。「きょうは一段といい脚だった。この馬にはレースに行くたびに驚かされる」とたたえた。

昨秋に素質が開花。牡馬相手のG2スワンSで2着に好走すると、続くキャピタルSを制した。その走りから「今年はG1を目標にやっていこう」(斉藤崇師)とヴィクトリアマイルを目指すことになったという。ステップレースで、最高の結果を出し「いい走りができた。今後は様子をみて直接G1へ行きたい」と師。まだ寒い仁川でマイル女王候補が誕生した。【岡本光男】