3強対決を制したのはパレス! 2番人気に推された4歳馬ジャスティンパレス(牡、杉山晴)が、好位から抜ける完勝で重賞2勝目を飾った。

道中は先行集団のインで脚をため、直線はあっさり抜け出して2着の1番人気ボルドグフーシュを1馬身4分の3差で封じた。勝ち時計は3分6秒1。次走は、4月30日京都の天皇賞・春(G1、芝3200メートル)で、悲願のG1タイトルに挑む。

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春の盾につながる注目の3強対決を制したのは、昨年の菊花賞3着馬ジャスティンパレスだ。たたき合いとなった直線では、3連覇を狙った3番人気ディープボンドを競り落とし、菊花賞2着の1番人気ボルドグフーシュの追い上げを寄せ付けなかった。

デビュー2連勝以来のコンビだったルメール騎手は「調教に乗って問題なかったし、馬の状態も良かった。今日は3000メートルでしたけど、前走、前々走でスタミナを見せてくれていたので自信がありました」と笑顔で振り返った。

7着に敗れた有馬記念以来の年明け初戦。心身での成長を示した。馬体重はプラス16キロと、ひと回り大きく見せた。内枠からスタートを決めると、道中は先行集団のインでロスなく脚をためた。折り合い面が課題だったが、鞍上は「大人になった。パワーアップして、メンタルも落ち着いて良くなった。スローペースでしたけど、ずっと冷静に走って乗りやすかった」と充実ぶりを背中で感じた。

杉山晴師は「スタートで1歩目が決まったのが大きかった」と道中のポジション取りを勝因に挙げ「今日は安心して見ていられました」と目尻を下げた。

前哨戦とはいえ強敵を下し、次走は新装京都での天皇賞・春に向かう。鞍上は「今日はG2でしたが、G1レベルでいけるように。長距離でトップレベルの馬になります」と期待。師は舞台となる淀の3200メートルについて「この内容なら特に折り合いなども心配ない。1ハロン延びても大丈夫だと思う」と力を込めた。これまで5度、はね返されてきたG1舞台で悲願のタイトルを目指す。【奥田隼人】

◆ジャスティンパレス ▽父 ディープインパクト▽母 パレスルーマー(ロイヤルアンセム)▽牡4▽馬主 三木正浩▽調教師 杉山晴紀(栗東)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 9戦4勝▽総収得賞金 2億1109万6000円▽主な勝ち鞍 22年神戸新聞杯(G2)▽馬名の由来 冠名+母名の一部