僚馬の借りは、俺が返す。成長著しいラーグルフがG1タイトル獲得に挑む。宗像師は4歳時に素質を開花させ、G1・6勝馬に上りつめた父モーリスと同馬を重ねる。「気持ちが成長しています。メンタル面に落ち着きが出てきました。体も少しずつ、大きくなっています」。心身ともに進化が続く。父同様、覚醒の年を目指す。

高松宮記念は同厩舎のナランフレグが連覇に挑んだが、馬場に泣き4着。厩舎はそのリベンジにも燃える。22日の美浦ウッド、1週前追い切りでは3頭併せの真ん中で追われ、気持ちが入った。「ピリッとしましたね。力を付けているのかなと思います」。2週前は寝違えによる様子見で時計こそ出さなかったが、その影響も全くない。

G1昇格後、関東勢は未勝利。その壁を破る時が来た。今回が初となる関西輸送。それでも師は「新潟に輸送も経験していますからね。克服してくれると思う」と心配はない。29日はウッドコースで最終追い切りを予定。態勢を整え、本番に挑む。【阿部泰斉】