ユニコーンライオン(牡7、父ノーネイネヴァー、矢作)の参戦で、日本でも馬券発売が決まったG1クイーンエリザベスS(ランドウィック、芝2000メートル)が、8日土曜に近づきました。

クイーンエリザベスSはオーストラリア秋の中距離王決定戦。同国を代表する名馬ウィンクスが17年から3連覇したことは記憶に新しく、過去に4頭がチャレンジした日本馬は19年にクルーガーが2着し、20年にはダノンプレミアムが大外から追い込んで3着に入り、馬券に絡む活躍を見せています。

枠順は4日火曜に発表され、D・レーン騎手と初コンビを組むユニコーンライオンは13頭立ての大外枠からの発走となりました。

現地の下馬評は、前走のジョージライダーS(ローズヒル、芝1500メートル)で9度目のG1制覇を飾ったアナモー(牡4、父ストリートボス)と、ここを目標に3月に現地入りし、18日のG1ランヴェットS(ローズヒル、芝2000メートル)を4馬身半差で制した英国のドバイオナー(せん5、父プライドオブドバイ)の2頭が人気を分け合って、予想単勝配当はともに3倍台。未知の魅力が買われているユニコーンライオンは2頭から離れた3番手評価。今年いっぱいでの引退を発表して、世界をお礼行脚中の“香港の雷神”J・モレイラ騎手は英国から移籍して2戦目となる伏兵アレンカー(牡5、父アドラーフルク)とコンビ組んで、一発を狙っています。

この一戦を最後に母国を離れ、欧州遠征に向かう予定のアナモーは昨シーズンのオーストラリア最優秀3歳牡せん馬。昨年のこのレースは水の浮く不良馬場で、いつもの先行策が取れず9頭立てのしんがり負けに終わりましたが、今年は土曜まで天気が崩れる気配はなし。得意の馬場で思う存分に力を発揮できそうです。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)