2番人気メイショウハリオ(牡6、岡田)がJpn12勝目を飾った。

勝ち時計は1分39秒3。前走フェブラリーSは出遅れもあって3着に敗れていたが、直線外から抜け出してマイルG1を制した。今後は連覇がかかる帝王賞(Jpn1、ダート2000メートル、6月28日=大井)を目指して調整を進める。

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短い直線の攻防。中央勢によるたたき合いとなっても、浜中騎手はメイショウハリオの勝利を信じて疑わなかった。同騎手は「接戦だったけど、かわされないだろうなという脚色でした」と笑った。外から先頭に立つ。タガノビューティーが内を伸びてくる。ライバルの猛追が負けん気を呼び起こした。「今日のメンバーではこの馬が一番強いと思っていたので、自信を持って乗りました」。最後は首差でねじ伏せた。

Jpn12勝目。岡田師は「底力で勝ちきった」と話した。前走フェブラリーSは痛恨の出遅れで3着。中間はゲート練習を重ね、この日は3角までに前を射程圏に入れる力勝負に出た。浜中騎手は「直線は信じて追うだけでした」と隙のない道中を振り返る。レース後は65年ぶりに船橋競馬場に来場した松本好雄オーナーと固く抱き合い、前日に急きょ現地観戦を決めたオーナーと満面の笑みで口取り撮影に納まった。

復権がかなったことで、すぐさま次の目標が定まった。岡田師は「この後の体調と様子を見て」と、帝王賞連覇を見据えた。春はサウジアラビア、ドバイで日本馬がダートの大レースを席巻。国内にだって、めきめき力を付けるメイショウハリオがいる。【松田直樹】

 

メイショウハリオ ▽父 パイロ▽母 メイショウオウヒ(マンハッタンカフェ)▽牡6▽馬主 松本好雄▽調教師 岡田稲男(栗東)▽生産者 三嶋牧場(北海道浦河町)▽戦績 21戦8勝(うち地方4戦2勝)▽総収得賞金 3億7130万5000円(うち地方1億8500万円)▽主な勝ち鞍 21年みやこS(G3)、22年マーチS(G3)、帝王賞(Jpn1)▽馬名の由来 冠名+世界一速いハリオアマツバメより