競馬記者になって約半年。まだまだ分からないことばかりです。今回の函館出張でも新しいパターンと遭遇しました。取材中によく聞いた言葉、「滞在競馬の効果が出ていますね」。滞在とそうでないのと、馬はどう異なるのか。こちらがなんとなく想像していることで合っているのだろうか。そう思っていると、関西のホープ・小沢大仁騎手が丁寧に説明してくれました。

本題に入る前に少し小沢騎手の紹介を。松永昌博厩舎所属でデビュー3年目を迎えた愛知県出身の20歳。デビュー初年度の20年には31勝を挙げ、最多勝利新人騎手賞を獲得しました。経歴も輝かしいですが、知って欲しいのが人柄。取材では真っすぐに人の目を見て話し、ハキハキとしゃべる。社会人としての鏡のような方です。とにかく話していて気持ちがいい。そんな“ニン”を感じながら読んで下さい。

小沢騎手 函館って過ごしやすい場所じゃないですか。それは馬も同じなんです。牝馬だったり、気が入りやすい馬だと普段向こう(栗東、美浦)でなかなかカイバを食べてくれないんです。それが、この過ごしやすい気候のおかげでカイバを食べようっていう気になるんですよね。僕が乗る馬でもそれが顕著な子がいます。そんな滞在の効果が出ている馬の良さを生かしたレース運びをしたいなと思っています。

時間にしてわずか10秒ほど。流れるような速さで、分かりやすく説明してくれました。小沢騎手が競馬のあれこれを説明してくれるYouTubeを開設してくれれば、私はすぐさまチャンネル登録してしまうだろう。そう感じるほど、頭にスッと入ってきました。

小沢騎手もそうですが、調教の合間を縫って取材に応じてくださる騎手の皆さんには感謝しかないです。いつも勉強させていただいてます。もっと私も勉強して、スムーズな取材を行えるように心掛けます。【阿部泰斉】