日曜新潟ではハンデ重賞新潟大賞典(G3、芝2000メートル、5日)が行われる。昨年のセントライト記念を快勝したレーベンスティール(牡4、田中博)が反撃を期す。初の海外遠征となった前走の香港ヴァーズは現地、国内オッズとも断然の1番人気に支持されたが、直線いつもの鋭い伸びが影をひそめまさかの最下位8着に沈んだ。田中博師は「(結果的に)いい状態で臨めなかったのが一番かなと思います」と振り返る。

トレセンに帰厩後1カ月は入念に乗り込まれ、巻き返しへ心身を立て直してきた。1日の最終追い切りでは美浦ウッドでの3頭併せで6ハロン82秒3-11秒3(馬なり)をマーク。最後方から追走し、ルージュアベリアに半馬身先着、ソプラニスタに併入した。師は「休み明けなので慎重にやってきましたが、のびのびと走れていましたし、その中でも順調に来ています。少しずつ体も成長して、落ち着きも出てきました。(海外遠征を経て)ローシャムパーク同様にこの子にも少なからずいい影響をもたらした可能性はあると思います。今回巻き返したい思いは強いです」と力を込める。

厩舎の看板レモンポップ、大阪杯で2着に入ったローシャムパークとともに「3頭とも種牡馬になる器だと思っています」と師はその素質、可能性を信じて疑わない。始動戦のここを制し、いま一度大舞台へ臨むための下地を作る。【井上力心】