単勝1・4倍の断然人気ヒーローコールが6馬身差の圧勝劇を演じた。初のS1タイトルで重賞4勝目。戸塚記念は森泰斗騎手(42)が18年以来2勝目、小久保智調教師(51)が16、17年以来3勝目となった。
独壇場となった競馬に森騎手は「強いメンバーがそろっていたけど別格の強さ」と、パートナーの力を表現した。2番手追走から逃げ馬と併走し、2周目の向正面では先頭へ。勝負どころで引き離し、後続に影も踏ませずゴールした。「今日の馬場傾向を考えても、この馬のベストポジション。逃げ馬のつくったペースもちょうどよくて、あれだけ離して勝てた要因の1つですね」と鞍上自身も納得の勝利。前走の黒潮盃Vに続き、今回も譲るわけにはいかなかった。「(3冠馬)ミックファイアと再戦するまで、負けちゃいけないんだと馬に伝えながら」のレース。いつか来るその時を見据え、世代屈指の実力馬は爪を研ぎ続ける。【渡辺嘉朗】
◆ヒーローコール▽父 ホッコータルマエ▽母 アインライツ(ティンバーカントリー)▽牡3▽馬主 山口裕介▽調教師 小久保智(浦和)▽生産者 坂本春雄(北海道新ひだか町)▽戦績 14戦8勝(うち中央1戦0勝)▽総収得賞金 1億2847万3000円(うち中央454万3000円)▽主な勝ち鞍 22年鎌倉記念(S2)、23年雲取賞(S3)、黒潮盃(S2)▽馬名の由来 ポーカーの手法の1つ