3番人気デュードヴァン(牡7、坂井)がゴール前で差し切り、24年南関東最初の重賞で初タイトルつかんだ。勝ちタイムは1分42秒2。御神本訓史騎手(42)はこのレース2勝目、坂井英光調教師(48)は初制覇となった。

直線半ばを過ぎても逃げたアランバローズが先頭。それを目がけて動いたギャルダルが抜け出した瞬間、一気に頭差差し切った。御神本騎手は「内枠を引いた時点でまずいなと思ったけど、逆に腹をくくってこの馬のペースで走れたのが最後の切れ味につながったんじゃないかと思う」。砂を嫌がるパートナーを後方から誘導。最後のコーナーで外に出すと、末脚が爆発した。

中央時代を含めてこれが14度目の重賞挑戦。坂井師は「こちらに来た時からタイトルを取らせなければいけないと思っていた。歯がゆい競馬が続いたので、今日はすっきり勝ってくれてうれしい」。今後は「オーナーと相談して」と未定だが、ベストのマイルが中心になりそうだ。【牛山基康】

 

◆デュードヴァン▽父 デクラレーションオブウォー▽母 ジェラスキャット(タピット)▽牡7▽馬主 橋本征道▽調教師 坂井英光(小林)▽生産者 下河辺牧場(北海道日高町)▽戦績 28戦6勝(うち中央18戦4勝、海外1戦0勝)▽総獲得賞金 1億4071万8000円(うち中央1億386万8000円、海外0円)▽馬名の由来 酒の神(フランス語)。

 

〈ギャルダル=2着〉矢野騎手 アランバローズがうまく乗られていてつかまえに行かなければならず、不利のない競馬もしなければならなかった。脚元をすくわれた感じもありますね。ただ本来はもっとしなかやかな動きをする馬。良くなる余地はある。

〈フォーヴィスム=3着〉今野騎手 思った以上に渋い。だけど最後まで反応してくれていたので、もうちょっと距離があれば。

〈アランバローズ=4着〉笹川騎手 惜しかった。今日は折り合いよりも馬の気持ちを大事に乗った。やりたい競馬はできた。これでまた馬に自信がつけば。