春のスプリント王を決める高松宮記念(G1、芝1200メートル、3月24日=中京)に香港のビクターザウィナー(セン5、C・シャム)が参戦を予定していることがわかった。

同馬は28日、シャティン競馬場で行われたセンテナリースプリントカップ(芝1200メートル)を逃げ切ってG1初制覇。レース後、管理するシャム師は「日本の1200メートル(高松宮記念)に登録します。彼の状態を見て、香港で走らせるのか、3月の日本に連れて行くのかを決めます。日本行きをずっと考えていました。なぜなら左回りのレースで、彼は右回りよりも左回りの方がいい馬なので、海外遠征のチャンスを上げたい」とコメントしている。

ビクターザウィナーはオーストラリア生まれのトロナド産駒。G1初挑戦だった昨年12月の香港スプリントはジェームズ・マクドナルド騎手とのコンビで4着に敗れ、この日はK・リョン騎手とのコンビで単勝38倍の評価だったが、単勝1・3倍の最強スプリンター、ラッキースワイネスがスタートダッシュがつかず、後方から見せ場なく6着に敗れる大波乱となり、まんまと逃げ切りを決めた。

高松宮記念には過去に香港調教馬4頭が参戦。15年にはエアロヴェロシティが勝利を挙げている。参戦が実現すれば18年ブリザード(5着)以来6年ぶりになる。

管理するシャム師は12年にリトルブリッジでロイヤルアスコット開催(英国)のG1キングズスタンドSを制覇。現在は中距離路線の最強馬ロマンチックウォリアーを管理しており、昨秋はオーストラリアのコックスプレートで歴史的な勝利を挙げている。海外遠征の実績が豊富な調教師の決断に注目が集まりそうだ。