カナダを拠点に活躍する日本人の福元大輔騎手(26)が26日、フランスのカーニュシュルメール競馬場でフランス初勝利を挙げた。

5Rのクリケ賞(クラス4、芝1500メートル、14頭立て)でマイフリンダース(牝8、M・ブータン、父トロナド)に騎乗。不良馬場で最後の直線は馬群が内と外に大きく分かれる展開となり、外を選択した福元騎手とマイフリンダースは先に抜け出したクリスチャン・デムーロ騎手のゴールデンビーチを力強く差し切った。勝ちタイムは1分38秒33。

日刊スポーツの取材に対し、福元騎手は「ありがとうございます。なんとかフランスで勝てました。クリスチャンについていったら、勝つことができました。カナダでは経験のできない展開の競馬ですし、スタイルの違う競馬を経験するのはスキルアップになりますね」と喜びを語った。

福元騎手は20年にカナダのダービーにあたるクイーンズプレート(キングズプレート)を勝利し、3年連続でリーディングに輝いた木村和士騎手とともに、カナダで活躍している日本人ジョッキー。カナダ競馬にとどまらず、昨秋はジャマイカのG1ムーテマイルに騎乗。また、オフシーズンを利用し、昨年はバーレーンで勝利を挙げた他、フランスに初挑戦し、今年もドバイとフランスで腕を磨いている。

26日は南フランスにあるカーニュシュルメール競馬場の冬季開催、最終日だった。福元騎手が勝った5Rにはクリスチャン・デムーロやマキシム・ギュイヨン、テオ・バシュロ、ファブリス・ヴェロンなどJRAの短期免許を取得した経験を持つジョッキーたちが騎乗。この日は他にもマリー・ヴェロン(昨秋のジャパンCでイレジンに騎乗)やマリリン・エオン(サウジC前日のインターナショナルジョッキーズチャレンジで優勝)、コラリー・パコ、イオリッツ・メンディザバル、アントニー・クラストゥスなどが同競馬場で騎乗していた。福元騎手は「みんなにおめでとうと言ってもらいました。トップジョッキーに混じって騎乗するのは楽しいですし、勝ったら格別にうれしいですね。ここの競馬場は思い入れがあるので、今回の遠征で(初勝利を)決めることができて良かったです」と笑顔を見せた。今後はドバイに移動し、騎乗の機会を求めていく予定になっている。【木南友輔】