昨年のジャパンCで引退した世界最強馬イクイノックス(牡5)が、中東の王族の心をもわしづかみにしていた。

2日、ドバイ・メイダン競馬場での“スーパーサタデー(昨年までドバイWCデーの前哨戦G1を施行)”開催日にH・H・シェイク・モハメド競馬優秀賞の発表が行われ、23年のドバイシーマCをトラックレコードで優勝した同馬が最優秀競走馬、同馬を所有していた(有)シルクレーシングが最優秀馬主に輝いた。

 

(有)シルクレーシングの米本昌史代表は現地の表彰式に参加。壇上で表彰を受けた。

同賞はドバイの首長でアラブ首長国連邦の副大統領及び首相を兼務するH・H・シェイク・モハメド氏が17年に創設した年間表彰。最優秀馬、最優秀調教師、最優秀馬主、最優秀騎手、ピープルズチョイス賞、生涯功績賞、優秀賞、最優秀地方騎手賞の8部門で構成されている。

毎年、前年のドバイWCデーを起点日とし、その年の年末までのG1競走での結果によって受賞者および受賞馬が決められる(ピープルズチョイス賞と最優秀地方騎手賞はファンによる投票、生涯功績賞は選考会をへて決定)。

イクイノックスはG1・7勝馬キタサンブラックの初年度産駒。22年天皇賞・秋を皮切りにG1・6連勝を飾り、昨年のジャパンC4馬身差圧勝で現役を退いた。ラストランのジャパンCでは日本馬史上最高となるレーティング135ポンドの評価を受け、23年の世界ランキング1位に君臨した。総獲得賞金は国内歴代1位の22億1544万6100円。現在は社台スタリオンステーション(北海道安平町)にて、種牡馬生活を送っている。

これまで日本からは21年にアーモンドアイが最優秀競走馬、同馬を所有した(有)シルクレーシングが最優秀馬主、同馬の主戦だったクリストフ・ルメール騎手が最優秀騎手を受賞。22年には吉田一族(社台ファーム生産馬11年ヴィクトワールピサがドバイWC制覇など)が生涯功績賞を受賞している。

◆歴代の最優秀競走馬は以下の通り。

17年 ハイランドリール

18年 ガンランナー

19年 ベストソリューション

20年 表彰未実施

21年 アーモンドアイ

22年 ミシュリフ

23年 ライフイズグッド

※21年は20年が表彰未実施だったため、表彰基準が19年3月30日から翌20年12月31日まで。