加用正調教師(70)にとって、調教師生活最後のレース。管理馬のブラックドレス(牝)は、中団からじりじりと伸び3着で終えた。「最後のレースを無事に終えられて良かった」と師は安堵(あんど)の表情だった。

自身が「派手なことが嫌い」なだけに、セレモニーやファンへ向けてのあいさつは行われなかったが、レース後には多くの後輩調教師に囲まれ、騎手らに胴上げされた。さらに、せがまれて多くのファンにサインをした。「これだけ声援をいただき、サインを求めてもらえるなんて、いい引退(の日)だった。きょうは中山へ行く予定だったけど、小倉へ来て良かった」としみじみ話した。

土曜には中山10Rの上総Sをミラクルティアラで勝っており、これが現役最後の勝利となった。