ケンタッキーダービー(G1、ダート2000メートル、5月4日=チャーチルダウンズ)まで1カ月を切りました。今年も日本馬は2頭が遠征予定。UAEダービーを制したフォーエバーヤング(牡3、矢作)、伏竜Sを制したテーオーパスワード(牡3、高柳大)が日本調教馬の初制覇という歴史的な快挙に挑みます。

今週末は主要前哨戦の実質的なラストウイーク。6日に東海岸のアケダクト競馬場で「ウッドメモリアルS」、ケンタッキー州のキーンランド競馬場で「ブルーグラスS」、西海岸のサンタアニタ競馬場で「サンタアニタダービー」が行われます。各競走の1着には「ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー」の100ポイント、2着には50ポイントが与えられる競走です。

ウッドメモリアルSは先月に同じアケダクトで行われたG3ゴッサムSを制したデターミニスティック(牡3、C・クレメント)が人気の中心です。昨年8月のデビュー戦以来となるレースで重賞初制覇を果たし、ここも突破なら本番が楽しみになる1頭ですね。

「トヨタ」の名前が冠されたブルーグラスSはシエラレオネ(牡3、C・ブラウン)とドーノック(牡3、D・ガーガン)の対決(再戦)に注目が集まります。シエラレオネは前走リズンスターSを快勝し、ケンタッキーダービーのフューチャーウェイジャー(長期前売り)で人気を集めている馬。ファウンテンオブユースS覇者のドーノックは昨年のケンタッキーダービー馬メイジの全弟という血統で、昨年12月のG2レムゼンSではシエラレオネを鼻差で破っています。

そして、西海岸のロサンゼルス近郊にあるサンタアニタのサンタアニタダービー。昨年は大井所属のマンダリンヒーローが鼻差2着に好走したレースです。初めての海外遠征で、初めての競馬場、8頭立てとはいえ、アメリカの歴史あるダートのG1競走でどんな競馬をするのか。4角でピンクの紫の勝負服が内からスルスルと上がってきて、最後はプラクティカルムーブと馬体を併せて…。あれから1年が経つわけですが、興奮がよみがえります。

今年のサンタアニタダービーは8頭立てで、ケンタッキーダービーに出走禁止となっているバファート厩舎のイマジネーション(牡3)が1番人気想定です。先月のG2サンフェリペSを勝っている馬で、鞍上はランフランコ・デットーリ。それから…、今年は大井からの遠征馬はいませんが、今年もこのレースの出走表には“カズシ・キムラ”の名前があります。

木村和士騎手はカナダ(ウッドバイン)で3年連続リーディングジョッキーに輝き、カナダのオフシーズンは前年に続き、2年連続でサンタアニタ競馬場の開催に参戦中。今年も重賞を勝って、北米のトップジョッキーたちのなかで確かな存在感を放っています。今年のサンタアニタダービーでコンビを組むのはパパプロドロモー厩舎のマニングス産駒テッスート。2月の未勝利戦を勝って3戦1勝という成績で、モーニングライン(主催者発表の想定単勝オッズ)は11倍の6番人気です。

サンタアニタダービーの発走予定時刻は現地6日の16時45分で、日本時間だと、7日の午前8時45分。本番のケンタッキーダービーはテーオーパスワードとのコンビで挑むことが決まった木村和士騎手ですが、今年のサンタアニタダービーも素晴らしいレースを期待したいと思います。

【木南友輔@中之島】