短距離界に新たな大物候補が出現だ。1年1カ月の長期休養から復帰したソンシ(牡5、中内田)が、いきなり重賞初勝利を挙げた。好位から力強く抜けだし3馬身半差、1分18秒9のレコードタイムだった。2歳時から期待されていた素質馬が、骨折休養を乗り越えて待望のタイトルをつかんだ。
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レースから引き揚げて、1着の枠に馬を収めた川田騎手は「すごいわ」と言葉を漏らした。1年1カ月ぶりにターフへ戻ってきたソンシの実戦勘は全く鈍っていなかった。
スタートを決め、逃げ馬の後ろを確保。直線は鞍上の合図に応えて加速すると、前にいた2頭を楽にかわした。そこからは後続をみるみる突き放し、3馬身半差でゴール。レコードをたたき出し、力の差は一目瞭然だった。「雰囲気はとても良かったです。道中はとてもいいリズムでした。久しぶりにこれだけの内容で走り切れたということに本当にびっくりしています。頭が下がる思いです」と相棒をたたえた。
昨年2月のシルクロードSでは返し馬でジョッキーが異変を感じて競走除外。その後は骨折があり頓挫が続いた。中内田師は「うまくリハビリができてここまで来られた。長期休み明けで復帰初戦、体が100%かと言われたらそうではなかったと思う」と振り返った。
サイバーエージェント会長の藤田晋オーナーは先週のサウジC(フォーエバーヤング)に続き、国内外2週連続重賞制覇。高松宮記念(G1、芝1200メートル、3月29日=中京)の優先出走権は得たが、次走は馬の様子を見て決める。勲章をひとつつかみ、再び大舞台へ出発する。【下村琴葉】
◆ソンシ ▽父 ナイトオブサンダー▽母 アフダード(ネイフ)▽牡5▽馬主 藤田晋▽調教師 中内田充正(栗東)▽生産国 アイルランド▽戦績 10戦6勝▽総獲得賞金 1億4427万2000円▽馬名の由来 中国春秋時代の兵法書(孫子の兵法)の名より

