春本番へ大きくジャンプアップ! 10番人気ギリーズボール(手塚久)が、重賞初制覇を果たした。中団馬群のインで脚をためて、直線で突き抜けた。
西塚洸二騎手(21)は昨年9月紫苑S(ケリフレッドアスク)以来の重賞2勝目。2着サンアントワーヌ(鹿戸)、3着アイニードユー(吉村)までの3頭が、4月12日阪神の桜花賞(G1、芝1600メートル)優先出走権を手にした。
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「フーッ!」。西塚騎手は大きくバンザイをしながら、初コンビのギリーズボールから飛び降り、感情をはじけさせた。「すごくうれしいですし、乗せてもらうことができて、関係者の方には本当に感謝しています」。起用に見事一発で答えた。
レースは発馬で後手に回り、一時最後方に。「ポジションは3、4列目がいいなと思っていました」と戦前のイメージ通りとはならなかったが、すぐにプランを再構築した。「内側が空いていて、いいところにつけられて良かったと思います」。馬群の内からスッと中団まで押し上げて位置を確保。直線では前を行く馬の間を縫うようにして進み、上がり最速タイ34秒2の末脚で突き抜けた。「直線向いて反応がすごい良かったので、あとはうまいこと抜け出せればなと思っていました」と温存した力を見事に引き出した。
9日に22歳の誕生日を迎える鞍上にとって、2つ目の重賞タイトルだ。昨年の紫苑Sで初めて重賞を勝ち、今年は2月15日にJRA通算100勝を達成。「自分自身のプロ意識もいいものになっています。周りの方々に支えられているので、自分の力だけではないので本当に感謝しています」。自らに磨きをかけるだけでなく、デビュー5年目のホープは感謝も忘れない。
さらに上を目指すのはギリーズボールも同じだ。「本当に能力がありますし、全然やれてもいいと思っているので、馬に期待して頑張っていきたいですね」。フェアリーS13着から飛躍した同馬に期待を寄せた。
手塚久師は「ここに目いっぱい仕上げた形なので、馬の様子を見て考えます」。全力で桜切符をつかんだだけに、今後はひとまず様子見。目指す大一番に向けて着実に準備を進めていく。【原田竣矢】
◆ギリーズボール ▽父 エピファネイア▽母 フロアクラフト(フジキセキ)▽牝3▽馬主 (有)キャロットファーム▽調教師 手塚貴久(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 3戦2勝▽総獲得賞金 6078万8000円▽馬名の由来 イギリス王室が主催する舞踏会のひとつ。母名より連想

