香港最強スプリンターにしてワールドベストレースホースランキングでも世界首位(レーティング135)の座を守るカーインライジング(セン6、父シャムエクスプレス)が連覇に挑むジ・エベレスト(G1、芝1200メートル)が17日(土)、シドニー近郊のロイヤルランドウィック競馬場で行われます。

優勝賞金は芝で世界最高の700万豪ドル(約7億7000万円)、賞金総額は2000万豪ドル(約22億円)。出走頭数は12頭で、7着以下の馬にも一律70万豪ドル(約7700万円)の出走料が支給されます。

高額な賞金は、あらかじめ発売される出走権利枠(スロット)の収入(今年は1枠70万豪ドルで総額840万豪ドルで売却)に加え、イベントのスポンサー料収入、放送権料、馬券売り上げからの収入の積み上げで実現されていて、スロットホルダーと呼ばれる出走枠の保有者(社)が損をしないように考えられています。

今年も単勝1倍台の断然人気が予想されるカーインライジングは「香港ジョッキークラブ」が春に購入した枠を使っての参戦。昨年の2着馬で、ロイヤルランドウィック競馬場で8戦7勝と抜群の相性を誇るテンプテッド(牝4、父ストリートボス)は馬主の「ゴドルフィン」が自ら所有している枠を使用しての参戦で、昨年の3着馬ジミーズスター(せん7、父ペルインカント)は、馬券発売業務を行う半官半民企業で、イベントのメインスポンサーにもなっている「TAB」がスロットホルダーになっています。

昨年もZ・パートン騎手を鞍上に3番手追走から楽に抜け出して、テンプテッドに1馬身4分の1差をつけたカーインライジングに死角はなさそうですが、一つ気になるのは週中からレース当日まで出されている雨予報です。

昨年はやや重を克服した大本命馬ですが、未経験の重い馬場になって、そのスピードが削がれるようなことがあれば…。

現地マスコミは「地元勢に残された数少ない望み」として注目しています。

【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)