3冠を阻止したのは、やはりこの男! 武豊騎手(57)がゴーイントゥスカイ(牡、上原佑)で6つ目となる菊のタイトルを手にした。コントレイル産駒はG1初勝利となり、菊花賞は父子3代制覇。管理する上原佑紀調教師(36)はG1初勝利となった。

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静まりかえる暇もなかった。曇天の淀に響く「ユタカコール」にレジェンドはひときわ力強いガッツポーズで応える。武豊騎手が前回、菊花賞を勝ったのは19年ワールドプレミア。その産駒であるロブチェンの3冠への夢を、ゴーイントゥスカイとともに打ち破った。

「ちょっと空気を読まなくて申し訳ない気持ちはあるんですけど…(笑い)。もちろん一目は置いていた」と力を認めているからこその真剣勝負。「こちらの方がスタートが良かったので、ロブチェンより前のポジションで競馬できたのもよかった」と勝因を挙げた。

騎手の真価が問われる長丁場。鞍上はレース前に「菊花賞は器用に立ち回れる馬が有利」と話しつつ、「この馬は距離は問題ないけど、器用さがないような…」と不安も抱いていた。ただ、それは杞憂に終わった。しっかりスタートを決めて、逃げ馬から離れた2番手集団の内でしっかり脚をためていた。

「折り合いもついていたので、思っていた以上にいい形になったなと。非常に操縦しやすかった」。直線では馬群の中から力強く抜け出し、外から追い込んできたバステールを鼻差で封じ込めた。

青葉賞からタッグを組み、ダービーでは4着。「菊花賞を十分狙える馬だなと思っていたので、調教師をはじめ、スタッフと本当にいろいろ話をして、いい方向に向かって、今日結果が出てうれしいですね。まだ強くなるんじゃないかなと。楽しみ」と将来に期待を膨らませる。

開業4年目の上原佑師は初G1タイトルに喜びを爆発。36歳で菊花賞最年少Vトレーナーとなった。「ユタカさん! という感じで応援していた。何度もスタッフと抱き合った。武豊騎手は菊花賞が得意なジョッキーだし、馬の状態さえ万全に仕上げれば必ずチャンスはあると思って仕上げてきた」。厩舎の思いがひとつになり、歓喜の瞬間をたぐり寄せた。

新たなG1馬との出会いに、レジェンドの闘志はさらに燃える。「もっともっと勝ちたい」。6つ目の菊の勲章を手にした武豊騎手は、また次の勝利へと歩み始める。【下村琴葉】

◆ゴーイントゥスカイ ▽父 コントレイル▽母 ゴーイントゥザウィンドウ(タピット)▽牡3▽馬主 フィールドレーシング▽調教師 上原佑紀(美浦)▽生産者 千代田牧場(北海道新ひだか町)▽戦績 7戦3勝▽獲得賞金 3億4429万8000円▽主な勝ち鞍 26年青葉賞(G2)▽馬名の由来 空を目指し、高い目標や夢を追い求める