普段は通り過ぎるだけで、見上げるだけの熱海城。どんなところだろうと行って見ると、とんでもない坂が待っていた。

熱海市の錦ケ浦山頂にある熱海城
熱海市の錦ケ浦山頂にある熱海城

国道1号、135号と走り、熱海到着は午前10時過ぎ。朝飯も食べず飛び出し70キロほど走ってきたので、まだお昼前だがお腹はぺこぺこ。スマホで周辺を調べると午前9時から営業している食堂を発見。熱海港定期船乗り場の先、アタミロープウェイ山麓駅の手間にある「第八富士丸」だ。お店のフェイスブックには「朝、定置網に入った魚を提供する、漁師の主人が造る漁師料理」とあるので、1日20食限定の人気メニュー、海鮮丼(税込み1600円)を注文。さば、あじ、まとうだい、めばるなど新鮮な地魚をたっぷりいただいた。

貫一お宮之像
貫一お宮之像
1日20食の海鮮丼
1日20食の海鮮丼
熱海港にある「第八富士丸」
熱海港にある「第八富士丸」
熱海サンビーチ
熱海サンビーチ
右手遥かに見えるのが熱海城
右手遥かに見えるのが熱海城

満腹になったあとは熱海城へ。錦ケ浦のトンネル手前をニューアカオ方面へ入り、小さなトンネルを抜けぐるっと回るとY字路に出る。左へ行くと国道に復帰するトンネル迂回ルート。右へ行くと熱海城だ。


右へ入るといきなりの激坂が待っていた。たぶん20%超。来たことを後悔したがもう遅い。早くも心は折れそうだが、たぶん普通車の駐車場入口あたりがピークだろうからそこまで頑張ろう。そう思ったがとんでもない。激坂はその上にあるバスなどの大型車駐車場入口まで続いた。ひっくり返りそうな明神峠級の坂で距離にしたら1キロもなかったが、心臓ばくばくの登坂だった。


大型車駐車場入口の先はダンシングしないでも普通に上れるこう配となったが、それでも10%前後かな。しばらくするとY字の分岐路が現れ、直進すると伊豆スカイラインの玄岳インター。右は熱海梅園となっていた。あの梅園までの苦しい坂を上ったのと同じだったんだ。きついはずだ。直進はまだ上りが続いていたが、伊豆スカイラインに繋がるらしいのでここでUターン。Ride With GPSのデータによると、ニューアカオ・ロイヤルウイングから上り始めてここまでは2.2キロ、平均こう配は10.4%だった。

遥かにみえるのは初島か(下りで撮影)
遥かにみえるのは初島か(下りで撮影)
右へ行くと熱海梅園。直進は伊豆スカイライン方面
右へ行くと熱海梅園。直進は伊豆スカイライン方面

あとで地図で確認すると熱海梅園からUターンしたところを経由し、上多賀までの道は頼朝ラインというらしい。次回行ってみよう。


熱海城は若者であふれていてびっくり。年配の方が外出を控えたのだろうか。そういえば熱海港のロープウエー乗り場でも若者が多かった。女性もいたので「あれ? 秘宝館なのに」と疑問に思ったが、秘宝館の先に熱海城があったので、なるほどと納得。

熱海城からビーチを臨む絶景。上った甲斐がある
熱海城からビーチを臨む絶景。上った甲斐がある

熱海城には当たり前ながら駐輪場はないが、進入禁止ではなく城の前まで行けるし、係員に「その木に立てかけていいよ」と言われたので、汗びっしょりになって上ってくるローディーは少なからずいるようだ(^o^)


ちなみに熱海城は歴史的建造物ではなく、1959年にできた観光施設。たしかに違和感たっぷりだ。


風は冷たかったが、陽光が降り注ぐ春のような1日で、156キロ、獲得標高約1500メートルの気持ちいいライドだった。【メディア戦略本部デジタル編集部 石井政己】