ロサンゼルス(LA)には有名イタリアンレストランがたくさんありますが、最近食通の間で話題になっているのが、昨年末にオープンしたイタリアングルメマーケット「Eataly(イータリー)」。イタリア人の友人が、「ここに行ったら、他のお店には行けない。本物のイタリアが味わえる」と大絶賛していたこともあり、覗きに行ってみました。イータリーは、アメリカ版「料理の鉄人」にイタリアンのアイアンシェフ(鉄人)として出演し、多数の料理本も出している著名シェフ、マリオ・バターリー氏がイタリアのトリノにオープンしたお店で、2010年にはニューヨークにも進出しています。「Eat」「Shop」「Learn」が同時に楽しめるとして人気のマーケットで、ようやくLAにも第1号店がオープンしたのです。

昨年リニューアルしたばかりのセンチュリーシティのショッピングモールの中に入っています
昨年リニューアルしたばかりのセンチュリーシティのショッピングモールの中に入っています

 面白いのは単なるグルメマーケットではなく、食の一大エンターテインメント施設と言っても良いくらいイタリアのグルメが勢ぞろいしていること。ショーケースにチーズがずらりと並び、頭上にはハムやサラミが吊るされているチーズとサラミの専門店や巨大なチーズが置かれたマーケット内のチーズコーナーなどビジュアル的にも楽しめる店舗作りになっていて、とにかく楽しい! というのが第一印象です。

イタリア人はこれを丸ごと欲しいというほど美味しいチーズもいっぱい
イタリア人はこれを丸ごと欲しいというほど美味しいチーズもいっぱい
チーズやサラミ、ハムも量り売りしてもらえるので、色々な種類を試してみることができます
チーズやサラミ、ハムも量り売りしてもらえるので、色々な種類を試してみることができます

 2階建ての店内には、イタリアから直輸入されたオリーブオイルやパスタ、調味料やソース、お菓子などが地元産の新鮮な生鮮食品と共に並んでおり、肉や魚介類、チーズや生パスタなどイタリアの食材を扱う独立した店舗もたくさんあります。マーケットに併設されてカフェやベーカリー、パスタやピザなどがイートインできるコーナーもあり、店内はイタリアの食文化を丸ごと楽しめる作りになっています。イータリーのコンセプトは、単にレストランを兼ね備えたスーパーマーケットではなく、職人によって作られた本物のイタリア料理と最高の食材を提供することだそうで、消費者はガラス越しに実際にパンを焼いたり、ピザを作る様子を見ることができます。

店内のディスプレイもとってもおしゃれ。イタリアのマーケットに迷い込んだような気分になります
店内のディスプレイもとってもおしゃれ。イタリアのマーケットに迷い込んだような気分になります

 入口を入ってすぐの1階にはカフェとジェラート店、イタリアンスイーツが楽しめるお店があり、階段を登った2階はレストラン併設のマーケットになっています。カジュアルにピザを楽しめるLa Piazzaとシーフードを中心とした料理が楽しめるレストランIL Pesce Cucinaがある他に、サラダや焼きたてのお肉をスライスしてくれるお店やグラスワインを楽しめるお店などもあり、各店舗でお好みの食材や飲み物を色々購入して店内に設置されているテーブルで自由に食べられるのも、ここならではの楽しみ方です。

見た目も美しいデザート類も充実。ケーキはミニサイズもあるので、お土産にも喜ばれそうです
見た目も美しいデザート類も充実。ケーキはミニサイズもあるので、お土産にも喜ばれそうです

 お酒好きなら1200種類ものイタリアワインを取り揃えたワインコーナーは必見ですし、甘い物好きなら本格的なイタリアンスイーツのショップも見逃せません。食べ物以外にも、キッチン用品やワインオープナーなどワイングッズ、石鹸やシャンプーなどのコスメなど日用品や雑貨も豊富なので、ブラブラ見て歩くだけでも充分に楽しめます。また、1階には料理の学校もあり、プロから本格的なイタリア料理を習うことができる他、セミナーやワインの講習会なども行われているそうです。イタリアの食文化の発信地として、昨年末にリニューアルオープンしたウエストフィールド・センチュリ-シティ・モールの目玉となっているのも納得。イタリアン好きなら満足すること間違いなしです。(米ロサンゼルスから千歳香奈子。日刊スポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)