映画「マチェーテ」シリーズなどで知られるメキシコ系俳優ダニー・トレホが経営するドーナッツ&コーヒーショップを前回紹介しましたが、トレホはロサンゼルス(LA)に2016年にタコス店もオープンさせています。

オープンエアーの開放的なLAらしいお店
オープンエアーの開放的なLAらしいお店

 セレブが経営するお店は、雰囲気は良くても味は今一つ…なんて残念なことも多いですが、「トレホズ・タコス」はメキシコ系のトレホがオーナーと言うだけあって味は本格的で、美味しいと評判です。地元テレビのインタビューによると、このお店のタコスは母親が子供の頃から家で作ってくれていた味を参考にしているとのこと。お母さんのレシピを改良し、どこか懐かしさを感じながらもまったく新しい斬新なタコスを提供しています。 自慢のタコスは10種類ほどありますが、トレホ・タコスの面白いところはメキシコ料理では珍しいビーガン(完全採食主義)のメニューがあること。牛やチキンなど肉やエビなど魚介類を使った定番以外に、アボカドやカリフラワー、ケールを使ったヘルシーなメニューがあります。

フライドチキンタコはトルティーヤの代わりにレタスを使ったヘルシーな一品
フライドチキンタコはトルティーヤの代わりにレタスを使ったヘルシーな一品

 タコス以外にもブリトー(米、肉、豆などの具材をトルティーヤで巻いたもの)やケサディーヤ(チーズなどをトルティーヤに挟んで焼くメキシコを代表するファーストフード)、サラダや前菜などもあり、いずれもビーガンメニューがあるのでヘルスコンシャスなLAっ子たちでいつも賑わっています。新鮮なオーガニック食材のみを使うなど原材料にもこだわりを持っており、残った食材を翌日に持ち越すことはせずに余ったものは地元のホームレス施設に毎日寄付をしていると言います。何度も服役してきた苦労人だけに、社会貢献にも熱心なのです。

お肉にパイナップル、タマネギもたっぷり入ったタコスなど他のお店にはないオリジナルメニューが目立ちます
お肉にパイナップル、タマネギもたっぷり入ったタコスなど他のお店にはないオリジナルメニューが目立ちます

 数名のグループで食事に行くとその中には必ずと言って良いほどビーガンの人が一人はいることから、「ビーガンやベジタリアンの人も食べられる料理を出せるお店を」と言う思いもあったとトレホ。タコスは具材もたっぷり入っているので、2つもあれば充分にお腹が満たされます。飲み物も、生コンブチャ(紅茶キノコ)などLAのヘルスコンシャスな人たちを意識したメニューがあり、オリジナルのコーヒーやビールもあります。セレブのお店は値段が高いことが多いですが、タコスは1つ4ドルほど。カウンターで注文してお金を支払い、番号札を持って席に着くカジュアルなスタイルなので、気兼ねなく行けるのも嬉しいところです。朝食からランチ、軽く飲みながら食べたり、がっつりディナーをしたりと様々なシーンで利用できるため、週末ともなると行列ができるほどの人気です。

お好みでオリジナルのホットソースをかけて食べる味に深みが増します
お好みでオリジナルのホットソースをかけて食べる味に深みが増します

 テーブルの上に置かれているオリジナルのホットソースをかけて食べるとさらにおいしさが増します。オーガニックの原料を使って地元で作っているこのソースは、お土産として購入も可能。他にも、ロゴ入りのTシャツ、キャップ、コーヒー豆などのグッズも販売しています。

お店の一角にはグッズ売り場も。トレホの顔が描かれたグッズはファンならお土産に喜ばれること間違いなし
お店の一角にはグッズ売り場も。トレホの顔が描かれたグッズはファンならお土産に喜ばれること間違いなし

 現在は本店の他、ハリウッドやパサデナなどLA近郊に5店舗あり、観光地からもさほど離れていないので、LA観光の際にちょっと足を伸ばしてみてはどうでしょう。トレホの似顔絵をあしらったロゴ入りの看板や入口でお出迎えしてくれるマチェーテなど、トレホや「マチェーテ」好きにはたまらないお店ですよ。

入口にはマチェーテの絵も。記念撮影に最適
入口にはマチェーテの絵も。記念撮影に最適

(米ロサンゼルスから千歳香奈子。日刊スポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)