ハリウッドの大通りにあるマイケル・ジャクソンさんの名前が刻まれた星型プレートには、急死した直後から多くのファンが追悼に訪れています

マイケル・ジャクソンさんが急死してから今年で10年。6月25日の命日にはカリフォルニア州ロサンゼルス（LA）郊外グレンデールにある墓地や近郊のゆかりの場所に世界中から多くのファンが集まり、ステージ衣装に身を包んだ人たちらが代表曲を歌いながら追悼する姿がありました。この日はハリウッドにあるジャクソンさんの名前が刻まれた星型プレートでも追悼イベント「MJ　Innocent　Love　Rally」が行われ、多くの人が亡くなった時間に合わせて黙とうを捧げていました。

マイケルさんは2009年にビバリーヒルズの自宅で処方薬の過剰摂取が原因で50歳という若さで亡くなり、世界中のファンに衝撃を与えましたが、10年が経った今も「キング・オブ・ポップ」人気は健在。墓地や自宅などと並んでミュージックビデオのロケ地などゆかりの場所は今でも人気の観光スポットになっています。没後10年を記念して数多くあるミュージックビデオのロケ地の中から、LA近郊の人気のスポットを紹介します。

通称スリラーハウスはビクトリア様式の歴史的な建物が特徴的

◆スリラーハウス

1982年に発表された代表曲「スリラー」に登場する家は、通称「スリラーハウス」と呼ばれています。LAのダウンタウンからほど近い閑静な住宅街にあるビクトリア様式の建物が立ち並ぶ通りの一角にあり、この家を一目見ようと今でも多くのファンが訪れています。一般の人が住んでいるので内部に入ることはできませんが、「スリラー」でゾンビに追われるヒロインが逃げ込むシーンで使われた家の前で記念撮影をすることができます。

パレス・シアターは、LAダウンタウンのヒストリックエリアにあります

◆パレス・シアター

今も歴史的建造物が残るダウンタウンの一角にあるパレス・シアターは、「スリラー」でオーラ・レイとジャクソンさんが映画館から出てくるシーンの撮影が行われた場所。1911年にオフィアム・シアターとしてオープンし、その後はパレス・シアターに改名されて90年代半ばまでアメリカ初の映画館として歴史を刻んできましたが、現在は閉館しているので見学は外観のみ可能。

◆ウエアハウス

「今夜はビートイット」の撮影が行われた倉庫は、ダウンタウンのアーツディストリクトに今も健在。本物のストリートギャングを使ってダンスシーンの撮影が行われた場所は、現在は問屋の倉庫として使われているので運が良いと中を見られるかもしれません。

「スリラー」のゾンビダンスシーンが撮影された場所はLAの中でも治安の悪い場所。夜暗くなってからの訪問は危険です

◆ユニオン・パシフィック・アベニュー

「スリラー」でゾンビとのダンスシーンが撮影された場所は、ダウンタウンの南部「サウスセントラル」と呼ばれる治安の悪い地域にあります。ゾンビダンスシーンの背景に登場する赤いレンガの壁があり、ミュージックビデオの雰囲気を今も感じることができます。

◆バスケス・ロックス・ナチュラル・エリア・パーク

1991年にリリースされた「ブラック・オア・ホワイト」のロケ地となった州立公園は、LAの中心部から北に車で約1時間ほどの場所にあります。「黒人だろうと白人だろうと関係ない」と歌った本曲で、ネイティブアメリカンやアフリカの部族と踊るシーンの撮影はここで行われました。奇岩群が異次元の雰囲気を醸し出しており、他にも「スタートレック4故郷への長い道」（86年）や「猿の惑星：創世記」（01年）など様々な映画やテレビのロケも行われています。（米ロサンゼルスから千歳香奈子。ニッカンスポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も）