米国内で新型コロナウイルスの感染が拡大してから半年が過ぎましたが、いまだに収束の兆しは見えていません。全米最多となる77万人を超える感染者が出ているカリフォルニア州では、コロナと共存しながらより安全に経済を再開するための新たな計画を発表しており、各郡の感染状況を「広く蔓延(まんえん)」から「低度の蔓延」まで4段階に色分けし、それぞれの段階で再開できるビジネスや規制を明確に示しています。州内で最も感染者の多いここロサンゼルス(LA)は、最も広く蔓延している「紫色」にカテゴライズされているため、映画館(ドライブインシアターを除く)や屋内ショッピングモール、博物館や美術館などの再開は認められていません。スポーツ観戦やコンサートなどの大規模なイベントはもちろん、私有地である自宅内であっても大人数で集まることも依然として禁止されています。そのため、今年は結婚式を予定していた多くのカップルにとっては、式の延期や中止といった大きな決断を迫られています。

ウイズコロナ時代はビーチなど屋外での挙式がトレンドに?!
ウイズコロナ時代はビーチなど屋外での挙式がトレンドに?!

ジェニファー・ロペスと元ニューヨーク・ヤンキースの主砲アレックス・ロドリゲスや日本での挙式を計画していたケイティ・ペリーとオーランド・ブルームらセレブたちもコロナ禍で結婚式の延期を余儀なくされていますが、米NBCテレビによると8月末時点で結婚を予定していた全米のカップルの59%が結婚式の中止または延期を決め、Zoomなどを使ったオンラインによるバーチャル結婚式に切り替えるカップルも多いといいます。LAでは最もシンプルな方法として必要最低限の儀式を執り行う資格を持っている人と見届ける「目撃者」を用意して駐車場など屋外で簡易的な儀式を行ったり、ソーシャルディスタンスを保った上でビーチウエディングを行うことなどはできますが、これまでのような誰もが憧れるロマンチックで豪華な結婚式を行うことはほぼ不可能。しかし、そんなコロナ禍においても結婚式を予定通り行いたい人たちに今、身内だけの小規模な挙式や分散型の結婚式がトレンドになっているそうです。ウイズコロナ時代の新たな結婚式のスタイルを紹介します。

ビーチウエディングならソーシャルディスタンスを確保しながらロマンチックな挙式ができると人気
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●マイクロウエディング

コロナ禍でも結婚式は挙げたいという人に注目されているのが、マイクロウエディングと呼ばれる小規模の結婚式。野外でソーシャルディスタンスを確保し、参列者も立ったまま行う儀式やバイキング形式ではなく個々に食事を提供するスタイルの披露宴、招待客の数を限定して行うなどコロナ禍の新たなスタイルとしてトレンドになっています。

●ミニモニーズ

両親と兄弟などごく身近な家族や親友ら本当に祝って欲しい人だけを招待して行う身内だけのミニ結婚式。どんなに多くても両手で数えられるほどの人だけを招待するので、感染リスクを最低限に抑えることができます。コロナ禍でも自分たちが大切に思っている人たちから直接祝福してもらうことができるので、ウイズコロナ時代の新たな結婚式のスタイルとして注目を集めています。

●シフト・ウエディング

ゲストが一堂に会することを避けるために分散して参加できるよう調整して行う挙式のスタイル。例えばグループAの招待客はセレモニーのみに参列し、グループBの人はカクテルパーティー、グループCは披露宴に出席するといった具合に、同時にたくさんの人が集まらないよう時間をずらして招待することで、より多くの招待客を招くことができます。親族や友人が多いカップルにとっては最も理想に近い形での挙式スタイルといえるため、コロナ禍でも豪華な結婚式をあきらめたくない新郎新婦に人気があるそうです。

小規模、ソーシャルディスタンス、少人数、分散がウイズコロナ時代の新たな挙式のキーワード
小規模、ソーシャルディスタンス、少人数、分散がウイズコロナ時代の新たな挙式のキーワード

(米ロサンゼルスから千歳香奈子。ニッカンスポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真は全てイメージ)