27日にアリゾナ州グレンデールで行われたホワイトソックスとのオープン戦で大谷翔平投手がドジャースでの実戦デビューをホームランで飾って話題になっていますが、3月の開幕に向けて本拠地での観戦を計画されている方もいらっしゃると思います。コロナ後に久々にアメリカに行ったらインフレでびっくりしたという声はよく聞かれますが、記録的な円安、物価高騰などでアメリカ旅行も一昔前と比べるとすべてにおいて高く感じると思います。

実際に現地に滞在するのに、どのくらいの費用が必要なの? という率直なロサンゼルス(LA)旅行にかかる経費を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

サンタモニカビーチに面したロケーションのホテルはお値段も高い分、景観が最高
サンタモニカビーチに面したロケーションのホテルはお値段も高い分、景観が最高

■LAのホテル代

LAと一言で言っても広大なので、宿泊するエリアによって料金は異なります。観光地として人気のハリウッドやサンタモニカ、ビバリーヒルズは一般的にホテル代が高い傾向にあります。ダウンタウンは高級ホテルから格安な宿までいろいろありますが、治安の良くない場所もあるため注意が必要です。

5つ星クラスのホテルは時期にもよりますが、1泊7万円以上。手頃なモーテルでも時期によっては1泊1部屋100ドル以下で探すのは難しく、最低でも1万5000円くらいは考えておくとよいでしょう。アメリカの場合は1部屋単位の料金形態なので、数人でシェアすれば経済的です。週末(金~土)や連休前後などは値段が上がります。

LAの場合は治安の問題も考慮しなくてはならず、安いホテルが多いエリアは治安が良くない傾向もありますので値段だけで判断するのは危険です。また、スタジアムから離れたエリアに宿泊すると、移動に思いのほか時間や交通費がかかってしまい、数日球場に通う場合は逆に高くついたり、時間の浪費にもなりかねません。スタジアムに近いエリアは、ダウンタウンになります。目的に合わせて宿泊エリアを決めましょう。

広大で車社会のLAでは移動に時間と費用が思いのほかかかります。写真の高層ビル群がダウンタウン
広大で車社会のLAでは移動に時間と費用が思いのほかかかります。写真の高層ビル群がダウンタウン

■交通費

LAは公共交通機関が日本ほど発達していないため、目的地に効率的かつ安全に移動するにはタクシーやウーバーなどのライドシェアを利用するのが一般的です。移動距離などによって値段は異なります。タクシーの初乗りは3ドル前後ですが、渋滞時は距離に比べて時間がかかるので料金が高くなります。また、料金とは別に15%程度を目安にチップを渡すことも忘れずに。ライドシェアの場合は、利用者が多い時間帯は料金が高くなります。30分~1時間以内くらいの移動では、50ドルくらいかかると考えておくとよいと思います。

ドジャースタジアム行き無料バスが出ているユニオンステーションは、地下鉄、アムトラック、バスステーションもあり移動の拠点
ドジャースタジアム行き無料バスが出ているユニオンステーションは、地下鉄、アムトラック、バスステーションもあり移動の拠点

空港からダウンタウンへの移動なら、フライアウェイという空港バスが便利で、ユニオンステーションまで片道9・75ドル、1500円ほどです。ハリウッド方面に行く場合は、ここでメトロ(地下鉄)に乗り換えると1本で移動ができます。メトロの料金は距離に関係なく一律1・75ドルですが、タップカードと呼ばれるICカードを2ドルで購入するかスマホにアプリをダウンロードする必要があります。1日に何度も利用する場合は、2回目(3・50ドル)以降は自動的に無料になります。サンタモニカ~ダウンタウン、ダウンタウン~ハリウッド間は乗り換えなしで行けるので便利で、お得です。

ガソリン代は、LA市内の平均が現在1ガロン(3・785リットル)5ドル弱です。レンタカーは車種などによって異なりますが、保険代など含めると1週間で1000ドルくらいが目安です。

ドジャースタジアムへは、ユニオンステーションからチケット購入者のみが利用できる無料のシャトルバスが出ています(試合のある日のみ、かつ試合開始前後の時間帯のみ運行)。車で行く場合は駐車料金が最低30ドル、4500円ほどかかります。球場により近い場所は50ドルとさらに高くなります。さらにスタジアム内では渋滞に巻き込まれることは必須なので、行きも帰りも球場の出入りだけで1時間以上かかる覚悟が必要です。

ハリウッドサインを見るならハリウッドの商業施設オベーション・ハリウッドかグリフィスパークがおススメ
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■LAの食費

旅行で大きな比重を占めるのが食費だと思いますが、LAは全般的に日本よりも食費はかなり高めです。また、レストラン等での外食には代金に加えて18~20%のチップが別途必要となります。たとえば、100ドルの食事の場合、税金が約10ドル、チップが夕食なら20ドルで、合計130ドルになるため、支払い時に当初思ったより高くなっていてびっくりということが多々起こりますので、注意が必要です。

テイクアウトの利用なら、少し節約になります。また、ファストフードは安いイメージがあると思いますが、昨今のインフレで必ずしも激安ということはなく、ハンバーガーセットも最低10ドル、1500円くらいします。朝食をレストランやカフェで食べる場合は2000円くらい、昼食は3000円くらい、夕食は3000~1万円くらいが目安となります。コーヒーは5ドル前後~(750円前後)、バーではカクテル1杯3000円~が相場です。

スーパーの総菜で安く済ませたいという方は、サラダやサンドイッチなどパックされたものは種類も豊富です。店舗にもよりけりですが、一般的なスーパーなら10ドルくらいの予算でピザやサンドイッチ、サラダなどが買えます。

スーパーのデリなら食費を安くできる場合も
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ドジャースタジアム内は、ファストフードを中心に軽食がいろいろありますが、ビールが1杯3000円くらい、名物のホットドッグ「ドジャードッグ」は1200円くらいします。水はペットボトルの持ち込みがOKなので、スーパーなどで購入して持ち込むのがお得です。

ほかにも、観戦チケット代やテーマパークの入場料(100ドル~)、観光名所(美術館や博物館、バスツアーなど)への入場料なども考慮すると、3泊5日の滞在で1人10万円オーバーが目安です。

(米ロサンゼルスから千歳香奈子。ニッカンスポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)