アメリカでは、クリスマスが近づくと自宅の前庭に華やかなクリスマスデコレーションやイルミネーションを施す家庭も少なくありません。多くの家が11月に入り始めた頃から飾り付けを始め、下旬には豪華な装飾が完成します。中には「キャンディ・ケーン・レーン」と呼ばれる住宅街の一帯がきらびやかなクリスマスの飾り付けをするエリアもあり、家族や友人、恋人と歩いて散策するのがクリスマスの楽しみの一つになっています。
ここロサンゼルス(LA)にもいくつか有名なキャンディ・ケーン・レーンがあり、クリスマス前の週末は数ブロックにわたって住宅に飾り付けられた豪華なクリスマスのデコレーションを楽しむため渋滞ができるほど。もちろんこれらはどこも普通の一般家庭なので、無料で見学できます。自宅近所にある場合は夕食後の散歩感覚で出かけることも多いですが、中にはお金に糸目をつけずとても素人技とは思えないド派手なイルミネーションを施す家もあり、遠くからわざわざ足を運んで見学する人気スポットもあります。
数多くあるクリスマスのデコレーションの中でも、クオリティーの高さが評判で「まるでディズニーランドのアトラクション」を見ているような驚きのクリスマスライトショーを行う家があると聞き、行ってみました。LAのダウンタウンから北西に車で20分ほど、ユニバーサルスタジオ・ハリウッドの西側に位置するシャーマン・オークスの閑静な住宅街にある邸宅の庭で、毎年クリスマスソングに合わせてクリスマスライトのディスプレーとサンタやエルフ、雪だるまなどのキャラクターたちが歌って踊りだす本格的なショーが行われています。
前庭一帯に飾られた豪華絢爛(けんらん)なデコレーション、屋根の上にはトナカイとサンタクロース、そして音楽に合わせてさまざまな色に輝くツリーにホストの「DJジングル」などしゃべったり、踊ったりするアニマトロニクス…など、とても個人宅とは思えないレベルですが、それもそのはず。実はこのお宅はテレビ界で最も栄誉とされるエミー賞を受賞しているプロの映像編集者のご自宅なのです。デザインから設営、プログラミングまで全てを一人でこなすマイク・ジムコウスキさんによるとアニマトロニクスを含む飾り付けはすべて手作りで、ディスプレーの設置におよそ半月、さらにアニマトロニクスのプログラミングには数カ月を費やしているといいます。
コロナ禍を除いて20年以上続いているそうですが、1999年にLAに引っ越してきた時に小規模な飾りつけからスタートし、毎年新たなキャラクターが加わってその規模が拡大していったのだといいます。毎年新しい音楽や仕掛けも加わってバージョンアップされており、雪が降るサプライズもあった今年のショーはなんと15分間にも及ぶ想像以上に壮大なものでした。
筆者が訪れた日も家族連れやカップルなど20人ほどが家の前の道に張られたロープの内側に立ってショーを楽しんでおり、入れ替わり立ち替わりたくさんの人が訪れてにぎわっていました。「クリスマスと共に育ち、両親がクリスマスをとても特別なものにしてくれたので、それを皆さんに伝え、喜びと楽しさを共有したい。この世界はちょっとした奇抜さが必要です」と、地元テレビ局のインタビューで語っていましたが、ジムコウスキさん自らが子どもたちにチョコレートを配る姿もあり、アットホームな雰囲気の中、誰もが美しいショーに酔いしれていました。
写真ではなかなか素晴らしさが伝わらないと思いますので、興味のある方は公式サイトに公開されている動画もぜひ楽しんでみて下さい。http://www.lightsondisplay.com/sherman-oaks-2024(米ロサンゼルスから千歳香奈子。ニッカンスポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)






