四国東南部エリアは、このところ水温が20度前後で推移している。ヒラスズキを狙うにはベストの水温。5月31日、高知県東洋町の野根漁港南側の磯場に釣行した。なかなか魚の反応がなく苦戦したが、ルアーやアクションを変えながら攻め、67センチの良型をキャッチ。早朝の短時間で引きの強いヒラスズキの攻略に成功した。

 狙い通りにヒラスズキを攻略した。午前5時すぎ、野根漁港南側のポイントに到着。タックルをセットし、まず北寄りの実績ポイントを攻める。波高は2メートル余りあるものの、サラシの持続性はない。活性の高いヒラスズキがいれば125ミリのフローティングミノーに反応してくるはずだが、くまなく攻めても無反応。この時期、ベイトがいるところにはヒラがついている。ベイトを探しながら攻めることにし、南へ移動する。

 漁港から約300メートル移動したところで、ルアーにおびえ逃げ惑うベイトの群れを発見。チャンスとみてクリア系のミノーを通してみるが、反応なし。そこでトップウオーターで様子をみると、ヒラが突き上げるように海面に出てきた。が、捕らえきれずサラシの中に消えてしまった。

 ただ、ルアーを触っていないのでなんとかなるかもしれない。そこでシンキングペンシルのクリアカラー90ミリに変更。しかし水面直下で反応はあったが、表層を引いても少しレンジを入れスローで引いても音沙汰がない。

 ヒラの動きを振り返ると、静止した状態のルアーに反応してきた。それならと、より濃いサラシができるのを待ち、ルアーを3秒程フォールさせ食わなかったらチョンとアクションを入れ、流れに漂わせながら攻めてみる。すると、フォール中にガッガッと明確なアタリ。フックアップしたヒラは元気よくエラ洗いし、サラシの中を走り回る。苦労の末引きずり出しただけにバラシたくない。慎重にファイトし、キャッチに成功したのは、67センチのグッドコンディションのヒラスズキだった。

 その後も攻めてみたが反応がなく、同7時すぎに納竿。苦労したものの、狙い通りにヒラを食わせ、攻略できた。その満足感とともに釣り場を後にした。【日刊FPC・長井淳】

 【交通】徳島市内から国道55号を南下、高知県に入り東洋町へ。野根川を越えて野根漁港を通過すると左側に野根ゴロの浜がある。

 【今後の見通し】同エリアでは、水温が25度以上になるまでは磯、ゴロタ場、サーフでヒラスズキが狙える。現在の状況のままいけば、6月中はヒラスズキゲームを楽しめると思われる。