長雨がやんだ8日、南紀・古座川の支流・小川へ鮎の友釣りに出掛けた。久々に日が照り込み、引き水も重なる好条件に恵まれ、瀬釣りを満喫。午後1時半~同5時までに美しい海産の15~23センチを40匹追わせた。

 入ったのは、人頭大の石が点在する直見地区の上流にある急瀬。水は50センチ高で、ささ濁りだったが、石にはしっかりアカ残っていた。雨による増水で流芯付近はサラ場状態になっていて、次々に竿が絞り込まれた。

 狙ったのは、流芯とそのやや手前。流芯に近いほど、鮎の型が良く18~19センチがそろった。最大は23センチ。長い鮎竿がギュイーンと絞り込まれる引きに耐えながら、瀬を下るやり取りは盛期さながら。

 ヒットパターンは1~1・5号のオモリを使った引き泳がせ釣り。下竿でオトリを放し、扇状に引くと、コンスタントに追ってきて、オトリもろとも、上流へ上ったり、下流へ一気に突っ走る。

 海産だけに、身切れなどでオトリが代わらなくなると追いが止まるが、ポイントを変えてやると、バタバタと連続で掛かる。

 魚体はウロコがきめ細かく、ヒレが長い美形ぞろい。古座川では“美女(みめ)アユ”と呼ばれるべっぴんさんだ。真夏の強い日差しで、気温がぐんぐん上がる中、瀬に腰まで立ち込み、豪快な瀬釣りを堪能した。

 古座川は解禁以降、水況が安定しており、鮎の魚影がすこぶる濃い。11月の中旬までロングランで楽しめそう。【日刊FPC・井上富博】

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