「2018日刊スポーツ・フィッシング・サーキット」船ブロック東京湾地区で、今季絶好調のタチウオ大会を9月22日に実施する。連日、好釣果を記録する川崎「つり幸」、八景「太田屋」、新安浦「長谷川丸」、久里浜「大正丸」4地区から各20人計80人が参加して、3匹の総重量で覇を競う。今年からタチウオデビューをしたという声も各地から上がっており、初心者の参加も大歓迎だ。この1カ月の様子を追った。

 暑い夏の今年、東京湾では、ギラギラの魚体のタチウオが好調だ。タチウオは基本的に長さで大きさを表示するが、体高に手のひらを合わせて、指の本数で大きさを出すことが一般化してきた。「指2~3本」なら小型、「4本」中型、「5~6本」大型、「7本以上」は超特大型のドラゴン級とのイメージが定着してきた。

 東京湾では6月下旬から開幕したが、7月上旬から指3本の小型が主流ではあったが、1メートル超の大型がその中に交じってきた。7月は富津沖などの海面から20メートル前後の浅場で、小型を中心に数釣りができた。

 8月になって猿島~走水~観音崎沖を結ぶ一帯で指6~8本のデカいタチウオがポツポツと釣れて、数でも40~60匹を釣り上げる魚影の濃さを誇っている。

 今年の夏は、ビギナーにもチャンスがある。

 東京湾のタチウオは大きな「3/0」のハリよりも「1/0」「2/0」の小さめのハリの方がしっかり掛かるようだ。がまかつが今季新発売の「ケン付タチウオSTR」はエサを引っ掛けるトゲのような「ケン」が従来のハリよりも下についていてハリス6号を結ぶときに引っ掛かることが少なくなった。オススメだ。

 ちょうど1カ月前の7月7日、新安浦「長谷川丸」に乗った。サイズは指3本が主体だったが、エサ釣りでタコボウズ記者は104センチを釣り上げた。船長の指示ダナ(魚の泳層)よりも5メートルほど下まで落として、ゆっくりとしゃくって巻き上げる。しゃくり1回につき8分の1回転だけ動かす。タチウオにじっくりと見させる余裕を与えてあげればガツンと食らいついてくる。

 7月24日には久里浜「大正丸」に海洋環境専門家の木村尚(たかし)さんに同乗してもらった。船中では順調に釣れて、20~50匹と間断なく釣れていた。この日は超スローで巻くことも大事なのだが、動きを止めてタチウオに不意打ちを食らわすと、ガッツリ食い込むパターンが多かった。

 「長谷川丸」の岩瀬正紀船長は「今年は大きいのが交じるし、数も釣れてる。猿島~走水~観音崎沖が主戦場になって海面からのタナも50~60メートルぐらいで落ち着いてきた」と状況を説明し「タチウオは台風とかで散っちゃう魚ではないから、今年はまだまだ続きそうだね。大会までは時間があるから、ビギナーさんでも練習を積めば、釣れるようになりますよ」と話す。

 ルアーでも大型は釣れていて、メタルジグなら80~120グラムで誘えばいい。魚影の濃い今年、タチウオデビューには大チャンスですよ。【寺沢卓】

 ▼大会ガイド 9月22日(土)新安浦「長谷川丸」(エサ&ルアー)を本部に開催。そのほかの参加地区は川崎「つり幸」(エサ&ルアー)、八景「太田屋」(ルアー専門)、久里浜「大正丸」(エサ専門)。各船20人募集。釣り場に午前8時ちょっと前に集合なので、宿の集合時間はそれぞれ。料金も各店に要問い合わせ。午後1時に納竿(のうかん)、新安浦港で検量&表彰式。3匹の合計重量で勝負。上位に豪華賞品があるが、下位にも飛び賞を設ける。3匹に満たなくても検量する。