サクラマスが本格化した太平洋側室蘭沖に7日、出掛けた。晴れ、風は強く、波1・5メートル。前半こそ食い渋ったものの、ポイントを何度も移動すると群れに遭遇。定量の10匹を釣った人もいた。

午前5時、室蘭港からエルム5(木村博明船長、【電話】090・3118・6915)に6人が乗船、1時間ほどの沖に向かった。サクラマス用仕掛け、バケ700グラム。水深は110~130メートル。

早朝は寒さで甲板が凍り、足元が安定しなかった。そのため、海水を掛けて氷を溶かしながら釣った。肝心のアタリも少なく、たまにヒットしても針が胴体に掛かる程度だった。

ポイントの移動を繰り返すうちに、周辺の遊漁船から釣果情報が入った。これを合図に本船でもアタリが活発になった。船長がスケトウが群れているタナを知らせてくれ、その上層を狙うと効果的だった。

サクラマスの釣れダナは、水深30メートル前後の時もあれば、40メートル前後の時もあった。誰か1人が釣り上げると、他の参加者も同じタナを目掛けて一斉に竿(さお)を振った。

ここから、船上がにわかに活気づいた。3、4人の仕掛けに同時に付くことや、1人でダブルやトリプルを掛ける人が続出。浅いタナでは、1度に4匹が食い付くこともあった。

回遊が途切れると、アタリがなくなった。それも短い時間で、再び釣れ始めるとタモを入れるのが間に合わないほど。仕方がなく、仕掛けごと手で引き上げることもあった。

後半は、スケトウの群れが水深60~90メートル前後を上下した。その都度、船長からの指示でタナを探った。水深65メートルでは、全員に釣果があった。小型を釣った人は落胆し、大型を上げた人は破顔一笑。サイズの大小に一喜一憂していた。

沖上がりは正午。1人当たりの釣果は、1~2キロのサクラマス3~10匹、45~60センチのスケトウ20~30匹。他にマダラが船中数匹交じった。特大サクラマスにはお目にかかれなかったものの、数の上では満足いく釣行となった。【リポーター・竹鼻雅己=67】