千葉・外房、大原のヒラメが熱い! 産卵も始まり、脂の乗った座布団級が見込めるという。ヒラメ&マハタ釣りで人気の釣り宿、大原・力漁丸(中井聡船長=59)で、釣り大好き演歌歌手の出光仁美(36)が大判に挑戦した。

俗に“寒ビラメ”と呼ばれ冬が旬のヒラメだが、産卵に入るこの時季は脂がたっぷり乗った大判が狙えるという。釣り方はイワシの泳がせ。中井船長のアドバイスは「タナ取りが一番大切。みんな底にいると思っているけど、餌を食うときは底よりも上を泳いでいるから、重りが底についたら、必ず1メートルぐらい上げてください」。

仕掛けは船宿オリジナル。ハリスは6号1・2メートル、針は親&孫針が角セイゴ亜鉛メッキひねり18号、捨て糸は6号40センチ。オモリは80号だ。親&孫針が同じ大きさなのが船長のこだわりで「市販の仕掛けは孫針が小さいけど、実は大きい方が掛かりやすい」。

餌の付け方にもこだわりがある。「親針はイワシの上顎真ん中から針先が出るように刺します。孫針は肛門から刺して針の軸を隠すように掛けるといいのですが、必ず針先が魚の頭を向くようにしてください。ヒラメは餌を後ろから食いますから」。この掛け方なら確実にフッキングができる。「釣果の8割は餌付けで決まる」と胸を張った。

出光が釣りにハマったのは3年ほど前だ。

出光 最初は磯のカサゴで入れ食い。そこからコイ釣りにハマッた。初船釣りはカツオ。沖に出て2時間くらいでみんなのクーラーボックスがパンパンになって、私も8匹釣りました。月1回は行っていて、多いときは毎週行ってますけど、船酔いになれなくて…。

ヒラメも経験がある。

出光 でも、かわいいサイズ6匹、リリースサイズ2匹だったので、今日は1キロ超えが目標です。

午前4時過ぎ、闇を切り裂く出船から約1時間。ポイントに到着するなり、この日最大6・6キロを右舷最前部の中村繁さん(千葉県山武市=80)が上げた。「重かった。根掛かりかと思ったほどでした。今までは3・5キロが最大だったので人生最大です」。

反応が薄くなり、中井船長が移動を告げた瞬間、出光のサオにアタリが来た。じっくり食わせ、絶妙なタイミングで合わせた。

出光 何か青物っぽいな~。あっ、ヒラメだ! やった~!! でも青物とか言って、なんか恥ずかしいかも…(笑い)。

1・8キロゲットで、見事目標を達成。実はこの直前、所属レコード会社スタッフが良型を上げていた。

出光 その餌が大きめだったので、私も大きいのを選びました。釣れている人のマネをするのも必要ですよね!

このスタッフは後に、5キロの大判も上げている。この日、出光は1・3キロマハタ、キントキダイ、カサゴにサメも釣り上げた。

出光 アタリが来ると反射的に合わせちゃうけど、「ヒラメ40」の格言があるようにじっくり待たないといけないんですよね。勉強になりました。

力漁丸では、5月5日までのヒラメ&マハタの出船が予定されている。「毎年この時季は大ビラメが上がってくる。おととしは10キロも上がった。今日もその気配があって大型主体でした。大ビラメを狙うならこれからですよ!」とアピールした。【川田和博】

◆出光仁美(いでみつ・ひとみ)1984年(昭59)9月7日、福岡県宗像市生まれ。大学在学中に美術教員免許を取得も企業に就職。その後、夢だった演歌歌手を目指し作曲家水森英夫氏に師事。10年4月、「おんな七厘・神楽坂」でデビュー。昨年8月、最新曲「あいたか橋で」をリリース。レギュラー番組は「ラジオdeヒットミー」(ぎふチャン日曜午前7時30分、山形放送火曜午後6時10分)。150センチ、血液型A。

■船酔いにも負けず…初体験記者も2・8キロ

ヒラメ釣り初挑戦で2・8キロをゲットした。納竿約10分前、突然サオがグッと大きくしなった。「ヒラメ40」のセオリーを覆す突然の引きだ。絶賛船酔い中だったが、酔っている場合ではない。何とかバレずに上げられたが、あの引きは病みつきになりそうだ(笑い)。釣り初心者は引き出しがないため、船長のアドバイスに従うしかない。だが、実はこれが釣れた要因かもしれない。それにしても、これで2回連続船酔い。しかも、今回は薬を飲んだにもかかわらずだ。周囲には「慣れる」と言われているが、果たしてそんな日は来るのだろうか?

▼大原「力漁丸」 【電話】0470・62・0575 午前ヒラメ&マハタ餌付き1万2000円。午前&午後オニカサゴ4人より、1万2500円。午前&午後ヤリイカ4人より、1万1000円。午前&午後マダイ餌付き1万2000円。力漁丸専用アプリからの予約も可。