BS釣りビジョン「大漁!関東沖釣り爆釣会」6代目リーダー太田唯(25)と日本テレビ系「ザ!鉄腕!DASH!!」(日曜午後7時)「DASH海岸」に出演する海洋環境専門家の木村尚さん(65)が、千葉・金谷「光進丸」(岡澤裕治船長=43)の午後船で、黄金アジに挑戦した。同船は午後1時30分の出船。朝が苦手な方や、身だしなみに時間が必要な女性にも優しい。そんな午後船と黄金アジの魅力を紹介する。
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「釣り=早起き」。もはや固定観念化していることかもしれない。特に沖釣りは「日の出前に出港するもの」として捉えている人も多いだろう。太田もその1人だった。「午後船は早起きしなくていいから楽ですね。いつもだと集合時間の1時間半前には起きるので、テレビも通販番組しかやっていないけど、今日は普通に朝のワイドショーを見られたし、優雅にモーニングも食べられました」。
今回挑戦した“金谷の黄金アジ”は釣り界ではブランドだ。「安く見積もっても浜値で1キロ2000円はする」と岡澤船長。一部の料亭などで味わえるが、我々の口に届くころには「時価」の超高級魚と化している代物だ。では、なぜ黄金アジと呼ばれるのだろうか? 木村さんは「この辺りは山からミネラルたっぷりの水が流れ込むので、餌がよく育ちます。アジは回遊魚だけど、その餌を食べるために根に居つきます。そこで栄養たっぷりな餌を存分に食べて金色に変わっていき、型もよく、脂も乗ってきます」と説明した。
岡澤船長が選んだポイントは、港から10分ほど走った近場。「タナ22~24メートルで反応出ているよ」でサオを入れると、木村さんが多点掛けで船中1番にあげた。太田も1投目から食べごろサイズがヒット。「船長の指示ダナに入れた瞬間に食いました」。この日は入れ食い状態。ここで十数匹をあげると「楽しい!」と満面の笑みを浮かべた。
その後はポイント移動で大物狙い。そこでもサオを入れるや否やアタリが出た。「えっ、何この引き。これ本当にアジですか? サバとか青物じゃないですかね」と疑心暗鬼。しかし、あがったのは40センチ超の大型黄金アジ。「うわ~、でかっ!!」と驚いていると、「反応出てるよ! 唯ちゃん、驚いている暇はないよ。どんどん釣って!」と岡澤船長からゲキが飛んだ。このポイントでは、あがるほとんどが30センチ以上。このサイズで多点掛けも成功させた太田の口からは思わず「サイコー!!」の声が漏れ、「釣りがうまくなった気分」。目標は「年齢分のアジを釣りあげる」だったが軽くクリア。約3時間半で30匹の黄金アジをゲットした。
午後船初体験の太田は「せっかくの休みだから夜いっぱい寝たいとかあるけど、釣りは睡眠時間が削られちゃう。でも午後船なら朝はゆっくりだし、釣りをして帰ってきて、お風呂に入ってから黄金アジをサカナにビールを飲んだら最高じゃないですか!」と目を輝かせた。木村さんは「特にアジは午前と午後で釣果に差が出ない。一日中釣れるので、午後船にも向いている」とアピールした。
急な休みで何も予定がないときは、ゆっくり起きて午後便で釣りを楽しむのも良さそうだ。
◆太田唯(おおた・ゆい)1995年(平7)9月25日、奈良生まれ。日本テレビ系「今日から俺は!!」SPドラマ等に出演、短編映画「MAKHALISS」で主演。釣りはBS釣りビジョン「大漁!関東沖釣り爆釣会」6代目リーダー就任の18年に始め、今年で4年目。自身のYouTubeチャンネルでは「孤独の女グルメ」「女子ひとり旅」などを展開。身長158センチ、血液型AB。
◆木村尚(きむら・たかし)1956年(昭31)11月13日、神奈川生まれ。海洋環境専門家。東海大学海洋学部卒。NPO法人「海辺つくり研究会」理事(事務局長)。金沢八景-東京湾アマモ場再生会議、東京湾官民再生フォーラム委員などに参加。釣り雑誌「釣り情報」等でコラム連載。
<岡澤船長のアドバイス>
トークも船長にとって大事な才能? マシンガントークが売りの岡澤船長から黄金アジについてと釣り方のアドバイス。
▼黄金アジ 釣らない限りまず市場に出回らないので、出ているとしたら“釣り物”しかないはず。根つきだけど潮はそれなりに流れているため身はしっかりしている。例えるなら「脂の乗ったヒレ肉」。
▼タナ 一にも二にも三にも四にもタナが重要。狂うと釣れない!
▼タナの取り方 電動リールのデジタルでも若干の誤差が出るので、第1投目は必ず道糸のマーク(1メートルごとに目印がある)であわせる。指示ダナに入ったら1メートルを4分割し、コマセを振って仕掛けを止めたらすぐにアタリがくるタナを探す。25センチ刻みならリールを巻かなくても、サオの上げ下げでタナ取りが可能。この時ビシの位置がサオの柔らかさで下がらないように注意。魚は上から来るものに興味を示すが、ビシが下がると警戒して逃げてしまい次のアタリが遠くなる。
▼餌のつけ方 アオイソメは5ミリほどで、ちょん掛けよりも通したほうがいいがついていればOK。アジは形や動きではなく、光や色で食う。
▼取り込み方 海面にビシが見えたら巻くのをやめ、まずビシを取り込む。ビシをコマセカゴに入れたら、身体を船外に出してハリスをつかんで一気にあげる。
◆金谷「光進丸」 この時季、午前船はカマス~黄金アジのリレーを楽しめる。黄金アジやサバ、マダイ、イトヨリなど多彩に狙う「ウイリー五目」(午前のみ)も面白い。出船時間は釣り宿に確認を。【電話】0439・69・2232