モデルでツリジョの“つ~ちゃん”こと利水つばさが14日、神奈川・鶴見「新明丸」(新明利勝船主=65)でスミイカ釣りに初挑戦した。

同船宿ではスミイカの東京湾伝統釣法である「シャコテンヤ釣り」を守り続けている。今回はこの東京湾伝統釣法に挑戦だが、実はつ~ちゃん、エビが大の苦手。「シャコってシャコパンチで水槽とか壊しちゃうんですよね? 骨折しちゃいますよ。怖い!」と引き気味。だが、その裏では「シャコがどう泳ぐかのかを勉強してきました」と釣り熱は高い。

高橋英之船長(53)からテンヤへのシャコの付け方と基本的な釣り方を教わり、いざ出陣。「以前新明丸さんでやった、フグのカットウ釣りに似ていますよね」とつ~ちゃん。フグのカットウ釣りは空アワセを駆使してカットウと呼ばれる針をフグに引っかけるが、スミイカはテンヤを着底させたら、動かさないのがポイントとなる。「アタリはなく、しゃくった際にテンヤの針を引っかける釣りです」と高橋船長。両者の共通点は「探り釣り」であることだ。

この日は、強風でウネリもあった。「風は厄介。ゼロテンションがやりづらくなります」と高橋船長。ゼロテンションとは、テンヤを着底させ、ラインを極力緩めに張った状態をキープすることだ。強風下でこれを保つは至難の業となる。

しゃくり続けること約2時間。つ~ちゃんがしゃくった瞬間、サオ先がドーンとしなった。「来た!」。初ヒットに思わず笑みがこぼれる。だが、水面近くでその姿が見えた瞬間、バレた。「え~!」。笑顔が一瞬にして消えた。「ちょっと(ラインの)テンションが緩んでしまったのかもしれません。でも、これで何となくわかりました。次に乗ったら上げますよ!」と宣言。

その10分ほど後。再びしゃくったサオにドーンと重みを感じた。「今度こそ!」。だが、今度はリールを速く巻きすぎて、バレた。高橋船長は「落ち着いて、等速で巻きましょう」とアドバイスを送った。その後5回ヒットするが、1匹も上げられなかった。

ちょうど沖あがり予定時刻の午後3時、つ~ちゃんの声が響き渡った。「乗った!」。この日6回目のヒットはロスタイムに来た。バラさないように慎重に、等速で巻き上げる。海面に姿を見せたのは、アカメフグだった。「今日の目標はスミイカ1匹とフグ1匹だったので、これもうれしいです!」とほほ笑んだ。その後船長の計らいで30分の延長となったが、結局本命には会えなかった。「でも、釣れないほうが、また次に挑戦したくなります。今日体験して分かったことを次に生かして、次こそはスミイカを釣りたいです」と前向きにコメントした。

高橋船長は「今日は厳しかった。ウネリもあって、イカの活性が低く、目の前にテンヤを落としてやらないと乗ってこない状況。さらに、昨日南風で今日は北風。南風が吹くと潮温が上がり、北風は下がる。この影響は確実にありましたね」と説明した。また、今後については「潮温が下がるとイカは群れで深場に移動します。集まるので掛けやすいかもしれませんが、深さもあるので、その分難しくなります。おそらく年明けくらいまでは今の浅場できると思います」とアピールした。

この日の模様は近日、日刊スポーツ釣り面(関東版)および、ユーチューブ動画「ニッカン釣りちゃん」で公開予定。