今年はカワハギの当たり年だ!! 中紀・湯浅栖原の乗合船「かるも丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で18日、日ノ岬沖へ出ると最初から最後まで入れ掛かり。軽く底をたたいて誘うとアタリが続き、午後1時半ごろまで、肝パン交じりの数釣りを楽しんだ。竿頭は15~26センチを61匹もゲット。ビギナーでも20匹以上キープし、魚影の濃さを実感。カワハギ釣りを始めたい方にも、今年はチャンスですよ。今なら、肝しょう油の刺し身、お鍋をたらふく味わえる。

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かるも丸では11月に入って3回の3桁釣りを記録し、最高で120匹釣った人もいるほど爆釣が続いている。カワハギは難易度が高い釣りで例年なら竿頭で20匹程度。いまだツ抜け(10匹以上)を達成していない記者も今年なら楽勝で釣れそうと、午前7時半ごろ、日ノ岬沖(水深約45メートル)に入った。沖は風も波もなく上り潮がゆっくり流れ、条件はばっちり。左舷に入り、佐藤友則船頭の合図で一斉に流し釣りを開始した。

開始早々から竿を曲げたのはメタルトップの高感度竿を使う、船首の杉原康広さん(尼崎市)。アサリのむき身を餌に底をトントンとたたいたあと、50センチほど底を切ってアタリを待ち16~24センチを次々にゲット。1時間ほどで難なく10匹超え。

船尾の中辻圭三さん(堺市)はアオイソメを針先1センチほどのたらしで刺し、オモリを底につけたまま、数秒ごとに竿先を揺らす誘いで快釣。「カワハギは油断しているとすぐに餌をとってしまうので、竿先に集中して反応がでたらすぐに合わせるようにしている」と話しながら16~24センチをコンスタントに釣っていく。竿先のわずかな変化を見逃さない集中力がすごかった。

その隣では、初挑戦の長谷川泰右さん(大阪市)がアサリのむき身を餌に底をゆっくりたたくソフトな誘いで16、18センチを2連掛け。「カワハギ釣りはもっと難しいと思っていたのですが、あまりにも簡単に釣れてしまい、拍子抜けしましたよ」とうれしそうに話す。

記者も船長から「アオイソメを1匹掛けにするとアピールが効いて、よく釣れるよ」とアドバイスをもらい、試すとブルブルッと18センチがヒット。その後も同型が釣れ続き、今シーズンの好調ぶりを実感した。

日が高くなっても、アタリが止まることはなく、終始釣れっぱなし。例年とは大違い。底をたたいたあと、少し底を切って待つか、オモリを底につけたまま、ラインを張らず緩めずで待つと簡単に釣れてしまう。

残り30分を切るころには、船中で20~24センチの良型が連発。全員が数、型ともに大満足で午後1時半に終了。竿頭はアオイソメとアサリの身をローテーションして即掛けで数を伸ばした中辻さん。終了間際にこの日最長寸の26センチを仕留めるなど、15~26センチを61匹の爆釣だった。記者も念願のツ抜け(21匹)を達成し、にこにこ顔で沖をあとにした。【中村和嗣】

【問い合わせ】かるも丸【電話】0737・62・3527。乗合船料金は1人1万1000円(氷付き)。仕掛け2個入り500円。餌1パック500円。港に午前6時に集合。

【交通】車は阪和道の有田ICを出て国道42号を南下。湯浅交差点の信号を右折。北橋を右折(かるも丸の看板あり)道なりで進み、栖原港へ。

【今後の見通し】水温が18度を切るまでは連掛け交じりの数釣りが楽しめる。サイズは18~20センチが中心だが肝パンの良型も徐々に増え30センチ級も狙える。年末までは数、型ともに期待できそう。釣期は例年5月末まで。餌はアサリ身のほかに、アオイソメやエビも用意したほうがいい。