日刊スポーツ指定釣り宿「共栄会」では、今年も各宿で年間チャンピオンを選出しました。コロナはまだまだ続いていますが、そんな中で、日ごろから共栄会の各宿をご愛顧いただき、厚く御礼申し上げます。また、選出された皆さま、おめでとうございます。後編として静岡県の船ブロックと磯&湖川ブロックを紹介します。(敬称略)

<静岡県の船ブロック>

◆伊東「妙法丸」前沢忠(66) 年間通して頑張って釣りに取り組んでくれた。

別荘があるので、金曜日の晩に行って、土・日は嵐がなければ、毎週妙法丸に乗船していました。大きいのは釣れてもたまたま。釣れたことよりも、釣れなかった方が記憶に残っていて、悔しいですね。来年はマダイとヒラメの10キロオーバーを釣りたい。死ぬまでに1回は釣りたいですね。

妙法丸さんは船長が真剣かつ丁寧に、いろいろな釣り方を教えてくれるので、スキルが上がります。長く通って釣れるようになりました。毎回、勉強させてもらっています。

伊東「妙法丸」前沢忠さん
伊東「妙法丸」前沢忠さん

◆手石「米丸」八巻正(77) 常連さん。

なかなか8~10キロの大物が釣れない。新潟で釣った9キロマダイが今年は最大でした。来年はモロコ、カンパチを釣りたい。大物は楽しいですね!

米丸の船長さんは、あんな顔だけどマジメで親切。心が親切なのでしょうね。お客さんが危ないことをしてると「ヤメて」と注意してるし、しっかり見ている。特にマダイ釣りがうまい!

手石「米丸」八巻正さん
手石「米丸」八巻正さん

◆安良里「ふじなみ丸」“カズキング”こと湯川一希(33) 5月31日、4・8キロホウキハタ。

4・8キロ85センチのホウキハタは通っていてもなかなか釣れない魚。伊豆エリアでこのサイズは、驚きを隠せなかったですね。今年は他にも133センチシイラ、6・4キロマダイが印象に残っています。シイラはキャスティングでしたが、キハダマグロと錯覚するほどの水柱でした。マダイはジギングで、上がってくるまでカンパチだと思っていました。(水深)140メートルで掛かった。(長さも)90センチくらいでこのマダイは自己最大。伊豆エリアでこのサイズは、ルアーでは見たことがなかった。今年は1年を通して伊豆の魚の魅力と可能性を感じられた。来年はハタの10キロオーバーなど、さらに大きな魚を狙います。

ふじなみ丸は親切、丁寧な船長が、初心者の手ぶらな釣りから本格的なジギングなど、オールジャンルの釣りを楽しませてくれます。

安良里「ふじなみ丸」湯川一希さん
安良里「ふじなみ丸」湯川一希さん

◆戸田「たか丸」田内正之(69) 11月22日、ワラサ74センチ&コロダイ67センチ。

コロダイはハリス5号でしたが、2匹目だったので「またか~!」でした。ワラサはアジを釣るつもりでハリス3号だったので、上げるのに時間がかかって腕が疲れた。とれたのはまぐれです。戸田港でマダイが釣れなくなってきたのがさみしい。2~3年前までは来れば釣れると思っていました。来年は60~70センチのマダイを釣りたいですね。

たか丸さんは係留船がお手軽価格でいい。何時に行っても、何時に帰ってもいいので、自分のやりたい釣りができる。ルアーや泳がせなど、とにかくいろんな釣り客が来るし、本当の初心者も気軽に楽しめると思う。最近は1つの船にたくさんは乗せないので、いいですね。

戸田「たか丸」田内正之さん
戸田「たか丸」田内正之さん

◆久料「魚磯丸」清水隆英(47) 船宿最大魚。11月14日午後船8・34キロブリ。

全然上がってこなくて、「サメか、根掛かりかな?」と思ったけど、少しずつ上がってきてビックリ!よく4号のハリスで上がったなと、われながら感動しました。今年は毎週1回、月4回程度で釣りに行って、3キロクラスのマダイが2匹釣れたり、数では9匹釣ったのが印象に残っています。もちろん今年最大のブリは本当にうれしかった。来年は泳がせ釣りや遠征釣りにもチャレンジしてみたい。

魚磯丸は社長や船頭たち、おかみや若おかみを含め、皆感じが良く、「また来たい!」と思わせれてくれる船宿。今後も通って、もっと大物をゲットしたい。とにかく釣らせてくれる船宿です。

久料「魚磯丸」清水隆英さん
久料「魚磯丸」清水隆英さん

◆田子の浦「海渡」伊藤三男。 長年通っている常連さん。「主に夜のタチウオで良型を釣らせてもらいました」。

◆興津「大和丸」鈴木忠雄(78) 40年間毎週通ってくれる常連。

リタイアしてからも、もう10年くらいジム代わりに毎週通っている。足腰が鍛えられるね。海が荒れた日にワラサ3匹とか釣ると、スクワット100回なみですから。今年は、大きいのがなかなかとれなくて、春のノッコミマダイの5キロが最大でした。昨年、今年と石花海のイサキがダメだったので、来年こそは大きいのバリバリ行きたい。

大和丸の船長さんは潮の流れ、風向き、海底の地形など、海をよく知っている。状況に応じて、「ガン玉を打ったほうがいい」など適切なアドバイスをしてくれる。わがままも聞いてくれるので器が大きいし、人柄がいい。おしゃべりも面白いです。

興津「大和丸」鈴木忠雄さん
興津「大和丸」鈴木忠雄さん

◆清水「原金つり船」広瀬智一(40) 年間通い数多くのトップ賞(1週間に4日釣行で合計300匹)、各釣り大会の企画運営大会スタッフなどの功労賞。

今年は自分なりの目標を立てて、それをクリアできたことが最もうれしかった。釣り仲間とたくさん釣りができたのも印象深いです。来年もたくさんの人と交流ができればいいなと思っています。

原金は気さくな船頭さんがいろんなことを教えてくれます(笑い)。天気が悪くても出船してくれるのもいいですね。

清水「原金つり船」広瀬智一さん
清水「原金つり船」広瀬智一さん

◆御前崎「博栄丸」赤堀正。 常連&4月9日、最大24キロモロコ。「根掛かりかと思ったら上がってきてびっくり。来年もモロコ、カンパチ、ヒラマサ等大きな魚を、また釣りたい」。

御前崎「博栄丸」赤堀正之さん
御前崎「博栄丸」赤堀正之さん

<磯ブロック>

◆金谷「岡澤」宇畑好二(57) 4月7日、沖磯で53センチクロダイ。

春はノッコミでクロダイ狙い。型物がつれてうれしかった。濁りが入って潮温もよく「そろそろか?」と思い、ひそかに2年連続の年間チャンピオンを狙っていた(笑い)。今年はイシダイの数釣りができたのと、コロナの影響でできなかった釣りイベントが、規模は小さいけどやっとできるようになってよかった。来年はさらなる大物を求めてクロダイ55センチを…。自己記録は尾鷲での61センチですが、夢を求めて磯に立ちます。

岡澤の親切な船長には、いつも楽しませてもらっています!

金谷「岡澤」宇畑好二さん
金谷「岡澤」宇畑好二さん

◆野島「村本海事」大川直樹(65) 年間通してコンスタントにクロダイ、アオリイカ狙い。

クロダイは主に12月から4月まで、アオサ、フジツボを餌に浅ダナでの釣りをしています。野島堤防の釣りは他の堤防と違い海面までの距離が近いので、魚とのやりとりが楽しい。

アオリイカは5月から7月の前半までは親イカ、9月から11月前半までは新子を楽しんでいます。

海水温の影響でアオモ、ホンダワラなどの海藻やツブも例年のように堤防につかなくなり、魚の寄りが悪くなり心配です。

村本海事さんは社長はじめスタッフの方々がアットホームな雰囲気で、いつも楽しませてもらっています。安全面でも落水検知ユニットを導入していて、安心して釣りができます。

野島「村本海事」大川直樹さん
野島「村本海事」大川直樹さん

◆石廊崎「橋本屋」薄井典夫(74) 5月1日、46センチメジナ1・56キロ

潮がフラフラの状況で、思いがけぬ大きなアタリ! まさかの1尾に感激でした。来年は石廊崎で50センチオーバーのメジナを釣りたいですね。

橋本屋に通い初めて二十数年。石廊崎の海もいいけど、宿の雰囲気が1番!

石廊崎「橋本屋」薄井典夫さん
石廊崎「橋本屋」薄井典夫さん

<湖川ブロック>

◆新利根川「松屋」鈴木宏幸(52) 5月31日、52・3センチブラックバス2100グラム=スノヤワラ本新ワンド水門でラバージグ。

釣れたときは「うわっ!デカい」と思った。今年で印象に残っているのは、松屋で身内の大会をやって、48センチを釣って優勝したこと。ちなみに、2位は47センチ。1センチ差の優勝でした。来年の目標は、松屋さんに来たときは毎回40センチアップを釣ること。

松屋さんはデカバスが釣れるのが魅力で、アベレージサイズが大きい。かれこれ26年、松屋さんのお世話になっています!

新利根川「松屋」鈴木宏幸さん
新利根川「松屋」鈴木宏幸さん

◆亀山湖「ボートハウス松下」松丸貴之(43) 11月11日、60センチブラックバス=どんどん、レッグワーム。

魚探に映っていたけど、最初はバスとは思わず、コイかと思っていた。ちょうどオダがあったので投げたらヒットした。魚影が少し見えたときは白っぽかったのでへラブナかと思って、もう少し上げたら模様が見えてバスだと分かった。だから、ある程度上がるまでバスだと思わなかったんです。ロクマルは狙っていなかったのでルアーも小さかったし、ラインも4ポンドで、上がったらチリチリになっていました。

もちろん、今年一番印象に残ったのもこのロクマル。バス釣りは中学時代からかじって、途中5年くらい離れていた時期もありますが、ロクマルは人生初めて。狙って釣れたわけではないけど、うれしいです。でも、ロクマル狙いにしたら1年間釣果なしとかになるかもしれない(笑い)

来年は大会にも出場して、もっとスキルアップしたいですね。

自分はバス専門で、バスを始めた中学生のころから亀山湖に行くときは松下さんにお世話になっています。おそらく亀山湖でボート所有台数が最も多いので、乗りたいボートに乗れるのが魅力です。あとはご夫婦の人柄と最近息子さんも出ていますが、息子さんが小さいころから通っているので「大きくなったな」って。感慨深いですね。

亀山湖「ボートハウス松下」松丸貴之さん
亀山湖「ボートハウス松下」松丸貴之さん

◆三島湖「ともゑ」山崎剛一(51) ヘラブナで年間通して好釣果(4月13日、27~43センチ101匹=ブタ小屋下)

前日の釣果を聞いて、迷うことなくブタ小屋下に向かいました。終日通して活性が高くアタリが続き、風も弱く、流れもなく、浮きゴミはあったけど、アタリが続いたので気にならなかった。4月13日の101匹は三島湖での自己最多記録。10尺タナ1本で餌は両ダンゴ。上6センチ、下12センチの短いハリスでした。今年は浅ダナ、長ザオの天々でも短いハリスがよかった。

今年は天候に恵まれた日が多かったので、来年も釣り日和に恵まれたいですね。そして、事故、トラブルなどなく、楽しい釣りができるといいです。釣果は二の次です(笑い)

ともゑさんは釣果情報が豊富で、いつも参考にしています。ダムの状況も教えてくれるので、常に助かっています。

三島湖「ともゑ」山崎剛一さん
三島湖「ともゑ」山崎剛一さん

◆円良田湖「釣り事務所」福島秀行(43) 寄居町出身で「円良田湖の愛」があり、ワカサギ解禁日には必ず参加してくれる。今年は10月20日、1115匹=境松沖。

解禁初日で活性が高く、10本針全てに釣れることが複数あって、うれしくて興奮した。午後以降は活性が落ちたけど、考えて1匹を狙って掛ける釣りも楽しめた。生まれ育った地元の慣れ親しんだ円良田湖で、2年連続解禁日トップの釣果を挙げられたのはうれしいです。

今は月2回ほどの釣行ですが、常にその日のトップ釣果を取ることを目標にしています。これは来年も変わりませんが、釣り座のセッティングやタックルバランス、トラブルレスなどを常に改良、進化を考えて、好釣果を挙げられるようにしたいです。

円良田湖は学生のころヘラブナ釣りで通っていました。当時から円良田湖は桜や紅葉など四季折々の中で楽しく釣りができる趣のある釣り場でした。現在はワカサギのボート釣りメインで楽しんでいますが、秋のシーズン当初はボート場、梅林沖、境松沖等浅場の宙層で数狙い、厳寒期は中央ロープの深場の底釣りがオススメです。桟橋でも手軽に楽しめるのが魅力です。

円良田湖「釣り事務所」福島秀行さん
円良田湖「釣り事務所」福島秀行さん

◆相模湖「柴田」安達健二(39) 6月19日、60センチブラックバス3480グラム。

サイトで釣ったのですが、柴田カップの最中だったので、今まで一番興奮して、手が震えました。勝ちを確信できた瞬間でした。

その柴田カップでは残り時間が少ない中、立て続けに2匹釣れてリミットメークを達成できたのが、今年の思い出です。柴田カップでは兄が年間優勝しているので、来年は自分が優勝して、兄弟でワンツーを取りたい!

柴田の店主さんはいつも気さくに話していただいて、とても楽しく釣りができるボート屋さんです。柴田カップもいい人ばかりで、釣りがうまい方々の話も聞けるのでとても勉強になり、自分も相模湖で釣れるようになりました。

相模湖「柴田」安達健二さん
相模湖「柴田」安達健二さん

◆芦ノ湖「うえ乃」赤澤達也(68) 8月29日、ヘラブナ33~38センチ46匹。「10年通っているけど、こんなに釣れたのは初めて。今年は水がきれいで、魚の型も良かった。来年は100匹釣りに挑戦したい」。

芦ノ湖「うえ乃」赤澤達也さん
芦ノ湖「うえ乃」赤澤達也さん

◆河口湖「ハワイ」森島明彦(48) ブラックバス年間最大魚。6月23日、60・5センチ=うの島西2メートルでガンタレル。

掛かったときはそんなに大きいとは思っていなかったので、ボートの近くまで来たときに驚きました。今年は釣れる日と釣れない日の差が大きかった気がします。来年も健康に気をつけて、釣りを楽しみたいです。

ハワイさんの魅力は、毎日更新される釣果情報と大物を釣ったときの記念写真のサービス!

河口湖「ハワイ」森島明彦さん
河口湖「ハワイ」森島明彦さん

◆西湖「白根」高城徹也(35) ブラックバスの常連客。

今年は30回近く通って、50センチ台が20匹近く釣れた。今年の最大は54センチ3・1キロで、ルアーはアラバマリグでした。このときはボートの5メートル先辺りにバスが見えたけどボートの下に入ってしまったので、食わないだろうなと思って他のバスを探して投げたら、食ってきたので、素直に驚きました。7月だっだのでバスもフルパワーで、近くで掛かったわりにはそれなりにファイトしました。

今年印象に残っているのは、バスを狙って13キロのコイを釣ったこと。「西湖の表層ワカサギパターン」でバスを狙っていたら、コイが食いついてきたんです。PE0.6号、リーダー6号だった上にリールのドラグ的にも厳しそうでしたが、1時間くらい掛かって上げられた。でも、お気に入りのリールのギアがやられたのか、滑らかに動かなくなってしまい、修理に出そうか悩んでいます。

来年は50センチ台後半を釣りたいですね。西湖の自己記録は55センチなのでこれを更新したいのと、あわよくばロクマルも釣りたいですね。ロクマル狙いでボウズもありかなって思います。40センチ台を数釣るよりも、自分は大きいのを1本でも取りたいタイプなので。

白根さんは店主さんが親切で、西湖では白根さんオンリーです。砂浜まで車で下りられるので、準備も楽なんです。この2点が魅力ですね!

西湖「白根」高城徹也さん
西湖「白根」高城徹也さん

◆精進湖「湖畔荘」竹田正則(75) よく来てくれる常連。「冬のワカサギがメインで、今年は釣れたり、釣れなかったりで、ボチボチでした。来年も、行けるなら毎日でも行きたい!」。

精進湖「湖畔荘」竹田正則さん
精進湖「湖畔荘」竹田正則さん