恵みの雨が降り、引き水の好条件を狙って27日、和歌山・有田川二川ダム上流にある支流・湯川川へアマゴ釣りに出かけた。早朝から上湯川地区の京都大学フィールド科学教育研究センター下流から入渓。風呂の谷の出合い上流と2カ所を釣り歩いた。川虫を餌に平瀬や瀬落ち、淵など流速に応じてオモリを交換。食い波を流すと、ぽってりとしたヒレピンアマゴが次々と竿を曲げ、正午前までに15~20・5センチを36匹キープ。春本番に向け、期待が膨らむ釣行となった。

午前7時前、上湯川地区の京都大学フィールド科学教育研究センターの下流から入渓した。前日にまとまった雨が降り、水位はやや高めだが濁りはない。アマゴ釣りには最高の水況だ。ワクワクしながら竿を伸ばし、ハリ上15センチにG4のオモリをセット。餌は川虫のキンパクを使う。

まずは瀬脇に仕掛けを投入。流していくがスピードが速く「これでは食わないな…」とG3にオモリを交換。すると今度は食い波をとらえ、ゆっくりと流れ出し、大石の前で目印をヒュンと引き込むアタリ。すかさず合わせを入れると、グンと竿に重みが乗る。

魚が浮くタイミングを見計らってタモに飛ばしたのは18センチ。コンディションがいいようで、ブルーのパーマークに鮮やかな朱点をちりばめた美形アマゴだ。

さらに石裏や脇流れを狙いながら釣り上がる。よく肥えた15~17センチを追加しながら釣り進むと、両サイドが岩盤の瀬落ちに出た。水流と水深を見てオモリをG2に交換。落ち込みの白泡の中に餌を流していく。

泡の切れ目まで流すと目印がフッと止まるアタリ。少し食い込ませ、合わせるとギラッと光って竿が曲がる。小気味よい引きを楽しませてくれたのはヒレピンの20・5センチ。ナイスボディーにテンションが上がる。

水が動いたのでアマゴの活性が高くアタリも多いが、小型もよくかかり、15センチ以下はリリースしながら釣り上がって行く。

そして午前9時半ごろ、15~20・5センチを21匹キープしたところで、今度は下流の様子を確認しようと移動するが、今冬の大雪で倒木していて、釣りにならないポイントも見られる。

午前10時前、次は風呂の谷の出合いに入った。このあたりまで来ると、いくつかの枝谷が流れ込んでいるので朝のポイントに比べ水量が増える。アマゴが餌を食べやすい適度な流速を見極めながら釣り上がって行く。

進んで行くと淵に出た。瀬落ちの反転流に投入し流して行くと目印がスーッと引き込まれた。今日一番の重みが手元に伝わったが20センチ。残念ながらサイズアップならず。そして正午前、足谷の出合いまで進んだところで納竿。16~20センチを15匹追加し渓をあとにした。【日刊FPC・下田成人】

【見通し】小ぶりな魚が多いが魚影は濃い感じ。カゲロウなどの羽虫も飛び出しているので、テンカラやフライなどの毛針で狙うのも面白くなってくる。また本流で稚アユの放流が始まったのでルアーで大型、尺アマゴが狙える。

【交通】阪和道の有田ICを有田、金屋方面へ出て信号を左折。県道22号、国道424号、同480号を経由し、清水方面へ。三田トンネルを抜け、1分ほど走り信号を右折。清水橋を渡り、県道19号で上湯川へ。

【問い合わせ】有田川漁協(日刊銀鱗倶楽部加盟店)【電話】0737・52・4863。森谷オトリ店(同加盟店)【電話】同・26・0005。入漁券は年券5500円、日券3300円。