日刊釣りペンクラブにして磯釣り界のレジェンド鵜澤政則氏(72)が29日、千葉・金谷「岡澤釣具店」(岡澤裕治代表=46)が渡船する沖磯「イタド」に、鵜澤塾生の宇畑好二氏(58)、白石英一氏(51)とともにチャレンジした。

鵜澤氏は同所を「カブト、平島と並んで金谷沖磯の3大ポイントの1つ」とし、「メジナ、イシダイ、クロダイなどを狙えるが、この時季のメインはメジナ。潮通しが良いのが特徴」。という。イシダイ狙いの白石氏たっての希望で同所選出となったが、鵜澤氏は「そもそもイシダイを狙うには2カ月速い」と漏らした。鵜澤氏と宇畑氏はフカセ釣りでメジナ&クロダイ、白石氏はぶっ込み釣りのイシダイ狙いでスタート。

鵜澤&宇畑の両氏は開始早々、30センチ超のメジナをゲット。その後順調に数を伸ばした。「今日は水温が下がったせいか、食い込みが浅いので、少し送った方がいい」と宇畑氏。「メジナは宙層、ベラは底で、その少し上にクロダイがいる。何でもいいから魚を掛けていくことで、魚が答えを教えてくれます」と続けたが、手を変え品を変えで挑むも、釣れるのはメジナばかり。もう1つの狙いであるクロダイの気配はなく、「この時季にイタドでクロダイは難しい。もう少し南の平島なら釣れるかもしれないけど、ここでは気配がない」と嘆いた。

そんな宇畑氏をよそに鵜澤氏は「こっちが気になる」と、それまでの西側から東側に移動。すると2投目でクロダイらしきアタリに遭遇。「来たんじゃないの?」。海面にその姿を現したのはまさにクロダイ。「以前、そこで大物を釣っていましたよね。何か釣りそうな予感がしてたんですよね」と宇畑氏。「“春は陸を向け。秋は沖を向け”という格言があるけど、まさにその通りとなった」と鵜澤氏はほほ笑んだ。

イシダイ狙いの白石氏は、あらかじめ用意していた餌のガナズやサザエを、イタドの岩場に付着していたジンガサに変えると、すぐさまヒット。「やっぱり地のモノは強い」と鵜澤氏。結果、計4匹を釣り上げた白石氏に「この時季に4匹はすごい」とその釣果を賛美。白石氏も「4匹は自己最多タイだけど、この時季に釣れたことに意味があります」と胸を張った。

この日、3人は半日でメジナ28匹、クロダイ1匹、イシダイ4匹を確保で、目標クリア。鵜澤氏は「イタドはとにかく型を見られるポイント」とし、「メジナはまさに今が狙い目。クロダイは1カ月後、イシダイは2カ月後あたりが狙い目になると思います」と予測した。【川田和博】 

この日の3人の釣り方などは3月9日付本紙釣り特集面(関東版)で掲載予定。また、ユーチューブ動画「ニッカン釣りちゃん」は3月7日公開予定。お楽しみに。