日刊FPC・下田成人選手(安曇川)が悲願のG杯を獲得した!! 「第47回G杯争奪全日本アユ釣り選手権」(主催・株式会社がまかつ、共催GAMAKATSU PTE LTD)が4~6日、岐阜県・馬瀬川で地区予選を勝ち上がった42選手(シード、推薦含む)が参加して行われた。決勝戦は正午から2時間、馬瀬川上流漁協前で戦い、下田選手が、引き釣りで17匹(オトリ2匹込み)追わせ、2位の島田雅司選手(神流川)に7匹差をつける17匹で初優勝を飾った。3位には飯野浩史選手(神流川)が入った。
「G杯で優勝したい一心で、アユ釣りの腕を磨いてきました。頑張り続けたら、夢は叶うんですね」。憧れ続けたG杯のカップを手に、下田選手が少年のような笑顔で喜びを口にした。
25歳から挑戦し全国大会に6回出場するが、4位が最高で悔し涙の繰り返し。同世代の友人が優勝する姿を見るたびに「いつか俺も」という強い思いを募らせホームの和歌山・有田川に入り浸りの日々が続いた。
今回の舞台はスケールこそ少し大きいが、有田川と似た川相で相性のいい馬瀬川。「大小の石が点在し流れが変化に富んでおりアユが付く筋を見極めやすい。ここなら勝てる」と確信。入念な下見をして臨んだ。
そんな試し釣りのパートナーが決勝相手の島田選手。互いに手の内を知り尽くした間柄で前半からデッドヒートの展開となるが、場所替わりの後半は下田選手が優勢に。前半に島田選手が立った左岸を見切り、右岸から竿を出すことで竿抜けをとらえると入れ掛かり。まっ黄色な野アユを次々に追わせ「試合を忘れるほど楽しかった」と島田選手に7匹差をつけて快勝した。
勝因は「下見で感触がよかった白い筋を狙ったことと、夜半の雨で野アユの活性が上がると読み、メタルラインの引き釣りで勝負したこと」。下田選手のテクニカルなオトリ操作、トーナメンターらしいポイントの攻略法が見事にはまった。
検量の結果、優勝が決まると頭が真っ白に。「鳥肌が立ちました」と感激。追い続けた表彰台の頂きに立ち、G杯を高々と掲げた。
この優勝を手にするまでは家族の理解も欠かせなかった。愛娘が幼なかった頃からアユ釣りに没頭し、夏休みに家にいないこともしばしば。優勝を報告すると「パパなら必ず優勝できると思ってたよ」と祝福され涙目に。「アユ釣りに人生をかけ、結果を出すことができて、ほんとうによかったです」と家族に感謝した。
記者も下田選手の頑張る姿を見続けて23年。試合で負けたとき、1人宿舎の風呂場で涙する姿もみてきただけに悲願の達成に心を震わされた。次の目標はずばり連覇。「来年しかチャンスはないですから。取りに行きます」ときっぱり。G杯の歴史に連覇という快挙で名前を刻むことを誓った。【近江康輔】
◆下田成人(しもだ・なりと)1974年(昭49)1月15日生まれ。和歌山県有田川町在住。会社員。アユ釣り歴30年、ホームは有田川。銘松会、GFG(がまかつファングループ)関西和歌山支部所属。平成26年度GFG杯争奪全日本地区対抗アユ釣り選手権(鳥取・日野川大会)、令和4年度同選手権(大分・大野川大会)優勝。がまかつフィールドテスター。日刊スポーツにアユ釣りの記事を執筆。
2位・島田雅司選手 決勝戦は攻めるべきポイントを攻められなかったのが悔しい。トーナメントで勝つために、場所や条件に応じて多彩な攻め方ができるように腕を磨きたい。そして来年は頂点に立ちたいです。
3位・飯野浩史選手 3位決定戦では最初の場所選びで得意の瀬が多い下流を選べたのが良かった。今回初出場で準決勝に進出できたので自信になった。来年はもっと釣りの技術、精神面ともに鍛えて優勝を狙いたい。
◆大会メモ 5日の予選は42人が4組に分かれ、4試合(1試合90分)戦い、オトリ込み10匹の早掛け(1位11ポイント、2位10ポイント、3位9ポイント…)を競った。減水でアカ腐れの中、泳がせ釣りなどのソフトなアプローチで探った各組の合計得点上位3人(計12人)が決勝トーナメントへ進出した。
6日の決勝トーナメントは夜半の雨で水位が20センチほど上がり、野アユも活性アップ。抽選で6人ずつ2組に分かれて90分間戦い、各組1位、2位が準決勝へ、3位、4位が順位決定戦(5~8位)へ進出した。準決勝は、不動橋から豊年橋の間で90分間の対戦。決勝戦(馬瀬川上流漁業協同組合前)、3位決定戦(瑞穂橋上流)はともに前半60分、後半60分で上、下流を交替して戦った。






