アンガーマネジメントは衝動、思考、行動のコントロールから成り立っています。衝動のコントロールは、イラッとしたとき絶対やってはいけない反射を避けるための方法です。6秒待つテクニックを紹介しました。思考のコントロールは「~すべき」というコアビリーフと上手に付き合う方法です。三重丸をイメージするという話をしました。

 今回は行動のコントロールです。2つの軸で考えます。自分で変えられるか変えられないか、重要か重要でないかです。4つに整理されます。<1>変えられて重要<2>変えられて重要でない<3>変えられなくて重要<4>変えられなくて重要でない-です。

 <1>変えられて重要は、今すぐに取りかからなければいけない課題です。部下や子どもに対し、何度も言っているのに変わらないとイライラした経験がある人は多いと思います。なぜイライラするのか。いつまでにどの程度変わったら気が済むかを決めていないからです。いつまでにどの程度かをまず決めることです。

 <2>変えられて重要ではないは、今やることではないということです。余力があるときにやればいい。どうしようとイライラすることではなく、できるときにやればいいと線を引くことです。

 <3>変えられなくて重要は、変えられないことを受け入れなくてはいけません。その上で現実的な選択肢を探すことになります。ソリの合わない上司などもここに入ります。接する時間を減らすなどが現実的にできることになります。

 <4>変えられなくて重要ではないは、ほっておくことです。電車の中のマナー違反はここに入ると思います。見ていてイライラするぐらいなら、車両を変える。無駄にイライラしないためにはどうすればいいかを考えるアンガーマネジメントでは、これが一番の正解になります。