イライラしない習慣を続けます。

 怒りの感情は、周囲に伝染します。家族の中で1人がイライラすると、家族中がイラつき始めます。会社でも1人が怒りを表すと、部署全体の空気が悪くなります。ほかの感情に比べ強いエネルギーを持つ怒りはうつりやすく、影響しやすいのです。

 従ってイライラが集まる場所に行かないことは重要です。みんなが愚痴をこぼし合っている、悪口を言い合っているような場所は避ける。インターネットの掲示板もイライラが充満しています。見てイライラをうつされるぐらいなら近寄らないことです。

 人は過去や未来を考えると、イライラが生じます。こんなことがあったなと、何年も前の出来事を思い出してむかつく、また起きるんじゃないかと不安を覚える。小さな子どもがストレスが小さいのは過去や未来を考えることが少ないからです。過去や未来にとらわれてイラつくようなら、今に集中する練習をしてみて下さい。

 1つの方法は、思い出し怒りのような持続性のある怒り方をする人に勧めた利き腕と逆の手で生活してみることです。1日5~10分で構いません。やってみると分かりますが、余計なことを考えなくなります。私たちは無意識にできることをしている時に、過去や未来など余計なことを考えます。神経を集中させないとできないことをしているときは一切考えません。

 アンガーマネジメントは怒りと上手に付き合うためのトレーニングです。毎日続ければ、誰でも上達します。少しずつ取り組んでみて下さい。無駄に怒ることがなくなり、ずっと楽になれます。(おわり)