★うつ症状や高血圧に注意

 加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)。男性の更年期のことです。

 男性ホルモンのテストステロンの分泌が低下することで、肥満や糖尿病、高血圧などが起こりやすくなるといわれています。特に注意すべきことは、男性ホルモンが低下することで元気がなくなり、うつ病と誤診されること。

 男性ホルモンの分泌が減ったときのサインには次のようなものがあります。

 (1)太る(2)筋肉量が減る(3)仕事も趣味も楽しくない(4)集中力の低下(5)不眠がち

 うつ病でも、同様のサインが出ることがありますが、ひどい発汗、性的能力の低下、ひげの伸びが遅くなった、などが伴う場合はLOH症候群の可能性がある。

★リーダーシップやチームプレーに大切なホルモン

 テストステロンは、中高年の男性の悩みである脱毛や薄毛の原因にもなっていますが、チャレンジ精神や競争心、集中力などリーダーシップに関係する重要なホルモンといわれています。

 去勢した犬が電柱におしっこをする回数が減るのは、自分のテリトリーを主張する縄張り意識が低下するため。男性ホルモンは縄張り意識と関係しているのです。

 また、リーダーシップだけでなく、チームプレーにも、このテストステロンが関係しています。

★男性ホルモンは挑戦力

 女性も、男性の10分の1ほどの量ですが、男性ホルモンを持っています。社長としてバリバリと働く女性のなかには、この男性ホルモンがうまく作用しているのかもしれません。

 男性にとっても、女性にとっても、テストステロンは社会性を持ちながら、いきいきと過ごすために大事なホルモンなのです。