「風邪をひいたらお風呂はダメ」に、だまされてはいけません。40度以下なら、お風呂に入ってもいいよと患者さんには伝えています。

・風邪でも風呂に入りたいときは入っていい

 お風呂に入ると、体温が0・5~1度くらい上昇します。体温が上がると、血流や代謝がよくなり、免疫力がアップします。

 冬に風邪がはやるのは、体温が下がってウイルスが増殖しやすいからです。発熱した際、できるだけ解熱剤を使わないほうがいいというのは、体温が上がった方が病原体が増殖しにくくなるからなのです。これも健康を守るヘルスリテラシー。健康知識と教養です。

・湯冷めに気をつけろ

 風邪の時は体の冷えを防ぐためには、シャワーより、5~10分湯船につかる方がいい。そして体を洗ったりシャンプーしたりしないで、すぐに出るのがいいと思います。それ以上の長風呂は、体力を消耗させてしまうでしょう。

 注意しなければいけないのは、風呂上がりに水分補給をして脱水を避けることと、湯冷めをしないこと。

・加齢臭を防げ

 「チーズや古本のような臭い」などと表現される加齢臭。この加齢臭は、「ノネナール」という物質が原因と言われています。皮脂の酸化やバクテリアの発酵などによってノネナールが発生し、年寄り臭さ、メタボ臭、疲労臭等、さまざまな要因になっています。たばこやアルコールも加齢臭を増長させます。

 「おっさん病」の1つと言われていますが、女性も実際にはあり得ます。加齢臭が気になる人は、入浴時に皮脂をよく洗い流し、汗腺のつまりをとってあげることが大事です。夜寝ている間に汗をかくので、朝のシャワーが最適。もちろん時間に余裕があれば、朝風呂もいいですね。