ダイエット中、冷たいおにぎりと、温かいおにぎり、どっちを食べたら、やせやすいでしょう?

 正解は冷たいほうです。温かいご飯ではなく、冷たいご飯を食べるとダイエット効果がグ~ンとアップするのです。その秘密は「レジスタントスターチ」という成分にあります。

 ご飯などがさめることで発生するレジスタントスターチとは、難消化性でんぷんのことです。食物繊維と同じ働きをする一方、胃や小腸で消化されないため、でんぷんでありながらエネルギーになりにくいのが特徴。冷たいご飯は温かいご飯より消化吸収率が50%も低いのです。冷やご飯はおにぎりなら食べやすいし、冷たいそばや冷やしラーメンもお勧めです。

 では、ダイエット中に炭水化物を食べるなら、お勧めはどれでしょう?

 (1)白米(2)そば(3)うどん(4)パン

 正解は(2)そば、です。炭水化物抜きダイエットが盛んですが、ダイエットをストイックに行うよりも夜だけ主食抜きにするなど、適度な糖質オフを勧めます。ただし炭水化物をとるときには、その「GI値」に注目すべきだとか。

 GI値とは、食事後に血糖値が上昇するスピードを数値化したものです。先にお話ししたように血糖値が急激に上昇することは肥満につながるので、なるべくGI値が低い食べ物を選ぶことがダイエットでは大切です。おもな炭水化物のGI値を比べてみると、食パン90、白米81、うどん(生)79、そば(生)58。つまり選択肢のなかでは、そばがもっとも低く、ダイエット向きだということ。ちなみにパンでもライ麦パンなら57、米でも玄米は55と、加工・精製されていないもののほうが低くなります。

 GI値が低い食べ物ほど体にゆっくり吸収されるので、腹もちがいいこともダイエットでのメリットです。

 ◆森田豊(もりた・ゆたか)1963年(昭38)6月18日、東京都生まれ。秋田大医学部、東大大学院医学系研究科修了。米ハーバード大専任講師を歴任。現役医師として活躍すると同時に、テレビではコメンテーターのほか、「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)など人気番組の医療監修も数多く務める。著書は「今すぐ『それ』をやめなさい!」(すばる舎)「ダイエットはオーダーメイドしなさい!」(幻冬舎)「ねぎを首に巻くと風邪が治るか?」(角川SSC新書)など。気分転換は週2回のヨガ。