医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」がスタートしました。71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆しました。

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第2回「健康寿命が大切」

◆介護保険なしで生きたい

昨年末、国民健康保険中央会より、要介護度を基に算出した健康寿命(17年結果)が発表されました。健康寿命の測定方法はいくつかありますが、「介護保険を利用していないか、していても要介護1以下」、つまりピンピン元気な期間を調べた客観的なデータです。健康寿命って言います。これによると、長野県の健康寿命は、男性が80・7年、女性が84・7年で、ともに全国第1位でした。

「ピンピンひらりと生きよう」というこの連載のテーマで言えば、腰が痛いとか、膝が痛いとか、少し血圧が高いとか言っても、ピンピンしていればいいのではないかと思います。

長野県では、介護保険を必要としたり、準寝たきりとなる期間は、男性が約1年、女性が約3年です。

◆ピンピンでない時間は長い

もうひとつの健康寿命は、自分は元気だと思うかというアンケートをもとにした、自立した生活ができる期間。男性は山梨県、女性は愛知県がトップです。

平均寿命とこの健康寿命の差、つまり日常生活に支障がある期間は、男性約9年、女性約13年です。最後まで自立しているためには、これからどう生きたらいいのか、この連載で書いていきます。

◆仕事は健康寿命を延ばす

長野県は、高齢者の就業率が日本一。仕事をしていることで長寿となり、しかも医療費が安い県として有名になりました。さらに介護保険をあまり利用していません。

ピンピン生きて、最期までイキイキとし、ひらりとこの世からあの世へ乗り換える。そんな生き方を考えていこうと思います。