医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」を展開中です。71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆。

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第6回「コロナに負けない『たん活』」

新型コロナウイルスのために、自粛生活が続くと、フレイル(虚弱)が起きやすくなります。予防するためには、貯筋のための「たん活」です。

◆ステーキだけでは十分ではない

タンパク質と言うと「肉」というイメージがありますが、例えば、牛肉の赤身200グラムから取れるタンパク質は、たった50グラムです。毎日ステーキを食べるのは大変ですから、魚や乳製品、卵、豆類などの食品から、こまめにタンパク質を取ることが大切なのです。

物覚えが悪くなった鎌田自身が、認知症にならないために、そして80歳になっても、イラク難民キャンプへ子供の診察に行くために、「たん活」をしています。タンパク質をいっぱい取る生活です。

◆朝の牛乳

ぼくの場合、朝の牛乳は欠かしません。朝牛乳を飲むと、血糖値が上がりにくくなります。自宅にいるときは、必ず野菜ジュースをミキサーで作ります。その中に、牛乳かヨーグルト入れて飲むようにしています。

◆高野豆腐は大切な武器

コンビニ弁当に頼りがちな1人暮らしの男性等は、できれば具沢山みそ汁だけは作りましょう。そしてタンパク質不足を解消するために、みそ汁に卵を一個落とすか、あるいは高野豆腐を入れましょう。ぼくが以前、テレビ番組「主治医が見つかる診療所」や「名医のTHE太鼓判!」などで話して、高野豆腐は大ブームになりました。高野豆腐には、血糖値やコレステロールを下げる「レジスタントタンパク」が豊富に含まれています。もっと注目してもらいたい食品のひとつです。コロナ自粛中、筋肉を落としてフレイルにならないようにしましょう。