医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」を展開中です。71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆。 

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第7回「体を動かすことを忘れない」

緊急事態宣言中でも、ウオーキングを工夫しましょう。週1回会社に行くときや、スーパーに買い物に行くときに、こんなウオーキングを意識して下さい。

◆歩幅が狭くガニ股はダメ

東京都健康長寿医療センターの研究では、転倒する人や膝の痛み、尿失禁などが起きやすい人は歩幅が狭くガニ股であることがわかりました。歩行速度を速くし、同時に1歩の歩幅をあと10センチ広く大股で歩くようにすると、効果が出るようです。尿道、ぼうこう、子宮、直腸を支える骨盤底筋群が刺激されて筋活され、尿失禁などの予防にもなると言います。男性の尿切れの悪さの予防にもなります。

◆15分歩行週4回

信州大学の研究では、1週間に50分の歩行でも効果が出るといわれています。鎌田のおすすめは、早歩き3分、ゆっくり歩き3分、これを2セット繰り返し、最後にもう1回早歩き。全部で15分です。これを週4回。

◆「ながら」運動をしよう

テレビを見ているとき、時々立ち上がってテーブルの端につかまり、かかと落としやスクワットをします。腕立て伏せより少し簡単な机立て伏せなら、運動不足の人でもできます。駅の階段を下りるときは、かかと落としを意識して、ドンドンと足の骨に刺激を与えながら下りる。これで鎌田の骨密度は130%です。こんな風に、日常生活の中で「ながら」の感覚で体を動かす習慣をつけていくのがいいと思います。